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2026.09.11 17:22

「予言者」ビル・ゲイツをめぐるいくつかの論点

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8月26日付のニューヨーク・タイムズ(NYT)紙でカレン・ワイズが手がけた最新の報道は、あるIT界の巨頭にとって、AI革命の何が重要であるかを示している。

ビル・ゲイツは最近、ワイズとのインタビューに応じ、世界はAI(人工知能)を大いに警戒すべきだと語った。実際、ワイズの描写によると、ゲイツは自身の予測についてかなり熱を帯びて語り、いくつかの顕著な例外を除き、事態の推移や政府・企業の対応に対して一種の呆れを覚えている様子だったという。

この立場をとることで、ゲイツは同じく主要な革新者であるジェフリー・ヒントンや、ダリオ・アモデイの陣営に加わることになる。これについては後述する。ワイズの記事は、ゲイツが人類保護の「大使」となる上で直面する可能性のあるいくつかの課題を指摘している。

召喚状とサミット

第一に、ジェフリー・エプスタインをめぐるスキャンダルが、ゲイツとの関係の近さとみなされたことで、彼の世界を大きく揺るがしたという点だ。

ワイズは、ゲイツがこの件に関して6月に下院委員会で証言したことを指摘している。

「彼は長期にわたるスキャンダルの時期から抜け出しつつあるなかで、自らの立場を明確にしている」と彼女は書いている。「今年初め、性犯罪者ジェフリー・エプスタインのメール公開により、ゲイツ氏との交流に再び注目が集まった」

インタビューでのゲイツの発言は、彼がこの問題を基本的に決着したものと見なしていることを示唆している。

「私が何をしたか、何をしなかったか、そして間違いを犯したときには学ぶ人間だということを、人々は理解してくれていると思う」と彼は述べた。

だが、世間の一部にはなお懸念が残っているかもしれない。いずれにせよ、これは我々が置かれている今この瞬間に、このニュースを人々がどう受け止めるかを左右する要素の一つである。

当事者としての視点

ワイズが提示している、ビジネスにとってはるかに関連性の高い問題は、ゲイツ自身が長年にわたりMicrosoftのトップを務め、同社が(PCの時代という過去のことであったとはいえ)テクノロジー業界に極めて大きな影響を与えてきたという事実だ。

ゲイツは、AIが進化するにつれて、自身はもはやIT業界にそれほど密接に関わっていないと主張している。実際、この報道は、この問題を2つの相反する角度から見られることを示している。一方では、ワイズが指摘するように、AIに警告を発する人物がテクノロジー業界でこれほど重要な役割を果たしてきたのは奇妙に映るかもしれない。しかし別の見方をすれば、彼の過去があるからこそ、その証言はより価値があり、信頼性の高いものになるのかもしれない。

「ゲイツ氏は、自身の莫大な富や、Microsoftの強硬な最高経営責任者(CEO)としての経歴そのもののせいで、自分が不完全な伝達者(メッセンジャー)であるかもしれないと認めた」とワイズは書いている。「ゲイツ氏は、Microsoftや他社を名指しで批判することは避けたものの、自分はAI問題に取り組む上で比類なき立場にあると主張した。彼は、もはや企業の経営に伴う利益へのインセンティブに突き動かされることのない技術者であり、業界のインサイダーである。また、慈善財団を通じて数十年にわたり不平等の解決に取り組んできた実績もある」

雇用の救済:実際に何が起きるのか?

私がワイズの執筆したこの部分を取り上げたかったのは、これがAIに関わる非常に多くの人々から聞いてきた常識的な懸念に直接関わっているからだ。彼女はまず、次のように書いている。

「過去の技術革新は、消失させた雇用よりも多くの雇用を創出してきた、とゲイツ氏は述べた。しかし、今回のAIでも同じことが起きると主張する業界の推進派の言葉を、彼は信じられない様子だ」

なぜなら、AIの影響力は極めて広大だからだ。一部の分野だけに影響を与えるのではなく、あらゆるものに影響を与えることになる。

「対策を講じなければ、大量の失業は避けられないと彼は語った。AIが経済全体に普及し、ある業界からの『雇用難民』を別の業界が吸収する余地がほとんど残されないためだ」

これは私がよく「波及効果」と呼んでいる現象で、たとえばトラックの運転手、レジ係、会計士、ライターなど、特定の職種で新たに職を失った人々がキャリアチェンジをしようとしても、移行先の求人市場も同様に応募者で過飽和状態になっていることに気づくというものだ。私たちは、すでにこうした状況を目の当たりにしているのではないだろうか。そして、社会としてこの問題の是正に真剣に取り組む気があるのなら、ほとんどの人が財源不足を認めるであろう失業保険制度に対して、とっくに改革が行われているのではないだろうか。

ワイズは、ゲイツの言葉を引用して次のように付け加えている。

「Microsoftを含む世界最大のテック企業各社は、多くの労働者を代替する可能性のあるAIの導入を企業顧客に促そうと、激しい競争を繰り広げている」

企業間の競争はすでに始まっている。そして、これこそがゲイツ自身を悩ませていることのようだ。つまり、あまりにも巨額の資金が絡んでいるため、人々が問題に対処しようとしないということだ。すでに私たちは、企業があらゆる手段を講じて優位性を確保しなければならない「AIバブル」について議論している。

ワイズのこの一文も、私には大いに納得のいくものだった。

「ゲイツ氏は、企業は単に市場のインセンティブに反応しているだけであり、そうしたインセンティブは社会にとって最善のものと衝突する可能性があると語った」

自由市場の「見えざる手」のもとで、個人としてあれほど多くの(本当に多くの)富を築き上げた人物が、その手が必ずしも人々の最善の利益のために働くとは限らないことに突然気づくというのは、まさに劇的な回心の瞬間だ。これではゲイツがまるで本物の左派のように見えてくる。

「人間専用」の仕事や「トークン税」を提唱するゲイツは、意図的かつ小規模なものであれば、米国政府がある種の富の移転を検討することを支持する姿勢を示しているようだ。

AIにおける説明責任

規制について、ワイズは次のように書いている。

「(ゲイツ氏は)新たな分子を作り出してパンデミックを引き起こす兵器として悪用されかねないAIシステムに対し、義務的な審査を行うことに反対する人物がいれば、いつでも喜んで議論に応じると述べた。さらにゲイツ氏は、ホワイトハウスや業界のリーダーたちが策定しつつある自主的な措置の内容に呆れ果てていると付け加えた」

「これまでに発明された中で最も危険なツールを自主規制するだと?」と、彼は語気を強めて言ったという。「お断りだ!」

遍歴の騎士

ダリオ・アモデイと国防総省との間の騒動について、ゲイツは次のように語った。

「(AIの)デメリットについて最もオープンに語っている人物を、人々は攻撃している」

それは的を射ているように思える。2026年現在の全体的な構図において、アモデイはもう一人の「カサンドラ」、すなわち自制と警戒を主張する人物としてその名を知られている。

これは良いスタートだ。私は、AIの能力に圧倒され畏敬の念を抱く市場において、人間の価値を守ることについて、最高峰の知性たちが同様の警告を発するのを耳にしてきた。今後も警戒を怠らないようにしよう。

forbes.com 原文

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