生成AIが作った動画などが氾濫しているが、人の表情が非現実的なほど大げさだったり、指の数が変だったりする、見るからにAIで簡単に作ったと思われるコンテンツには辟易する。また、本物の実写映像かと思って見ていたら実はAIだと知ったときの「裏切られた感」は半端じゃない。そんなAIコンテンツを、一般消費者はどう受け止めているのか。調査によって、人々のきわめて厳格な判断基準が明らかになった。

GRASグループが運営する英語学習に関する情報サイト「EnglishHub」(イングリッシュハブ)は、全国の10〜60代の男女400人を対象に、AIで作ったコンテンツへの受け止め方に関する調査を実施した。まずは、AIが作ったコンテンツでも「気にならない」ものを尋ねると、1位はダントツで「最初から『AIが作った』と表示されていた」ものだった(54.8%)。楽しめたら、また役に立てば気にならないという寛大な人は21%と少数派だ。
自動音声が漢字を読み間違えたり、あり得ないアクセントで話したりしているのをそのまま垂れ流すいい加減な作り手が多いが、「人が最後に確認・調整をしている」ものなら許せるだろうと思いきや、実際は、それだけで勘弁してくれる人は12%と少ない。人が確認するなんて当然のことだ。この数字は、それよりもAIで作ったことをちゃんと言え、と訴えている。

しかし、AIで作ったことを正直に示せば、なんでもオーケーというわけではない。最初からAIであることが公表されているAIインフルエンサーが薦める商品を買いたいと思うかどうか、上の質問で、AIが作ったと示されていれば許せると答えた54.8%(219人)に聞くと、およそ半数の44.7%は「買いたい気持ちが下がる」と答えた。テレビCMでも、実在しないAIタレントが出演するものは、41%の人が「買いたい気持ちが下がる」と答えている。
また、AIが作ったものだと後から知ったときのガッカリ感は、モノによって異なることもわかった。じつはAIが作ったものだったと知ったら、利用や応援をやめたいと思うものを聞くと、もっとも多いのが「通販サイトのレビュー」、次に「インフルエンサーの発信内容」となった。レビューやインフルエンサーの意見は、人が発信していると思えばこそ信頼して判断の足しにするものだ。AIのレビューは、売り手が都合よくこしらえることが可能なので、AIヤラセが疑われる。

3位は「写真」だが、そもそも作り物のイラストとは違い、文字どおり真実を写したはずの写真がフェイクだと知れば、これまた裏切りと感じてしまう。4位以下は、小説、映画、ゲーム、アニメなどの創作に関するものが占めている。クリエイターが一生懸命に作り上げた作品だと思って鑑賞していたのに、AIで簡単に作られたものだったと知ると、それを見て感動した自分が情けなくなる。



