働き方

2026.09.28 17:00

35歳時代遅れ説をデータが「完全否定」、AI時代に中堅社員の採用が増える理由

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SNSやネット上では「35歳を超えたらもう終わり」と主張するスレッドが数万回も閲覧されている。展開される主張はいつも同じだ。中堅の労働者は人件費が高すぎるうえに、再教育するにはあまりに時間がかかる。しかも、各従業員に人工知能(AI)を使いこなす能力を求める雇用主にとっては、彼らはあまりにもアナログ的な存在だというのだ。

しかし、実際の採用データは、これとほぼ正反対のことを示している。この実態と認識のギャップが今、採用通知書の提示条件に顕著に現れている。

企業が採用している人材

人事データ分析のVisier社が、155社超を対象に2022年〜2026年の労働力構成の変化を分析したところ、新規採用者における35~50歳の従業員の割合が増えていることが明らかにされている。依然として若年層の割合が最も大きいが、この傾向が続けば中堅層の割合は急速に上昇し、若年層を追い抜く可能性がある。こうした変化は、全体の採用率が24%低下している中で起こっている。

応募者側でも同様の傾向が見られる。人材獲得プラットフォームのiCIMS社が、6億9100万人を超える求職者のプロフィールを分析したところ、35~44歳の求職者が応募者総数に占める割合は12%から15%に上昇し、45歳以上の求職者は現在21%を占めている。

その背景にある論理は感情的なものではない。生成AIモデルは数秒で情報を検索・抽出できるが、AIに不可能なのは、顧客、場の状況、該当の四半期の事情などの諸条件に対し、検索した事実がそぐわないという局面を見抜くことにある。その判断力を身に付けるには、「実務現場における失敗と試行錯誤」という長年の経験が必要だ。AIを試験導入して以降、「自信満々だが役に立たないアウトプット」が生成し続ける様子を3年間見続けてきた雇用主は、今やその違いを見分けられる人材にお金を払っている。

不安を感じる本当の世代

不安には根拠がある。ただし、それを危惧すべきはミレニアル世代(30代半ば〜40代半ばの中堅)ではない。

ダラス連邦準備銀行の分析によると、AIの影響を最も受ける職種で働く22~25歳の労働者の雇用は、2022年以降に約13%減少している。一方で、さらに経験のある労働者の雇用は比較的堅調だった。AIの影響をもろに受けるのは、じつはエントリーレベル(未経験・若手層)の人材が担う仕事だ。なぜなら、それらの仕事には定型作業が集中しているからだ。

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翻訳=溝口慈子

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