キャリア

2026.09.11 08:32

「取締役」としてのキャリアを、想定よりも早くスタートすべき理由

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取締役会や理事会のメンバーになることを考えるとき、多くの人は、引退を控えた将来の自分の姿を思い浮かべる。豊富な知識と経験を活かして、業界の未来を形作っている姿だ。しかし、取締役としてのキャリア形成を始めるために、地位を確立したエグゼクティブになるまで、あるいは引退間際になるまで待つ必要はない。

まず始める場所として最適なのが、非営利組織(NPOなど)の理事会かもしれない。非営利組織の理事会は、ガバナンス、戦略的思考、建設的な質問、そしてより大きな説明責任を実践する機会を提供してくれる。

これらはすべて、次世代のリーダーが成長し、活躍するために必要なスキルだ。

非営利組織の理事の多くは無報酬であるため、取締役としての豊富な経験がなくても、次世代リーダーが自身の持つ汎用性の高い専門スキルを活かして貢献できる機会となる。これまでのキャリアで培った専門知識は、たとえガバナンスに関する正式なトレーニングを受けていなくても、意思決定の場で十分に価値を発揮する。

会計士、研究者、科学者としての経験や訓練を積んでいるなら、ガバナンスの役割に転用できる多くのスキルをすでに身につけていることになる。取締役会や理事会は、職務を遂行するために財務担当者、書記、リスク委員会のリーダー、あるいは専門分野のエキスパートを必要としており、こうした領域の専門知識を持つ人材を常に求めている。

取締役としてのキャリアを早く始めるべき理由

本業を超えたリーダーシップの実践

次世代リーダーの多くは、チームやプロジェクトの管理に長けているだろう。しかし、リーダーシップ開発においては、組織全体を俯瞰して考えることも学ばなければならない。

理事会や取締役会に加わることは、自分が率いるチームのニーズを超えた戦略的思考を求める。また、理事(役員)とは、本質を突く問いを投げかけ、精査し、矛盾を見つけ出す存在でもある。提出された資料に異議を唱え、核心を突く質問をする方法を学ぶことは、役職の権限に頼らずに影響力を行使するための優れた訓練になる。

影響力の与え方を学ぶ

また、役員の視点からシニアエグゼクティブを観察することもできる。どのようなエグゼクティブが信頼されるのか、悪い知らせをどのように伝えるのか、厳しい追及にどう応じるのか、そして経営陣と取締役会の間の信頼関係がどのように構築され、あるいは失われるのかを、身をもって知ることができる。

強い関心のある分野にスキルを活かす

もし、現在のキャリアに十分な充実感が得られないと感じることがあるなら、その充足感を別の場所に求めてみるのもいいだろう。本業よりも、自分の趣味や関心に近い組織の理事会を探してみるのだ。あるいは、職場と自宅が離れているなら、自らの地域社会とつながり、地元の団体に参加する機会を見つけるのもいい。

取締役への適性を試す

取締役としてのキャリアが、本当に自分の進みたい道であるかどうかを確かめることができる。その経験を素晴らしいと感じるか、あるいは退屈と感じるかは、取締役としてのキャリアが自分(あるいは将来の自分)に向いているかどうかを判断する良い指標になる。

リーダーシップの能力を証明する

ガバナンスに関わる役割を果たすことは、リーダーシップ能力を示す絶好の機会となり、より大きな責任を引き受ける意欲があることを雇用主にアピールすることにもつながる。

履歴書の見栄えではなく、組織そのもので選ぶ

慎重に選択しよう。目の前に現れた最初のチャンスに飛びつく前に、自分が求める役割の条件をリストアップしてみることをお勧めする。私の場合、以下の点を確認するようにしている。

  1. その組織のミッションに共感できるか。自分の時間をボランティアとして提供するのであれば、自分が支持し、心を満たしてくれるような目的を持つミッションに関わりたい。
  2. 自分のスキルが、その組織の課題や、現在の理事会に欠けているパズルを埋めるものであるか。
  3. 組織が健全なガバナンス体制を有しているか。理事(役員)向けの賠償責任保険への加入状況など、基本的な質問をすることは、その組織がリスク管理にどれほど真剣に取り組んでいるかを理解する上で有用な出発点となる。
  4. メンバーに対する期待(毎月の拘束時間、追加の義務、小委員会への貢献度など)が明確に提示されており、過小評価されていないか。
  5. メンターとしての役割を果たしてくれる、経験豊かな理事(役員)から学ぶ機会があるか。

「その時」を待つ必要はない

私がこれまでに聞いたなかで最高のキャリアアドバイスは、「作家になりたいなら、とにかく書き始めろ」というものだ。誰かから原稿料を払うとオファーされるまで待ってはいけない。自分の好きなことを行う方法を自ら見つけ出すのだ。

これは、自分が憧れる組織が主催するイベントに参加し始めることを意味するかもしれない。経営陣や役員に会い、もっと深く関わりたいという意志を伝える。情熱と実力を兼ね備えていれば、周囲は必ずそれを見抜いてくれる。

次世代のリーダーたちは、将来必要となるスキルを磨き始めるために、肩書や地位が上がるのを待つ必要はない。非営利組織の理事会は、いま自ら貢献しつつ、ガバナンス、問題提起、協働、そして日々の業務を超える大きな責任を担う方法を学ぶ絶好の機会を提供してくれる。将来、いざ取締役会に臨む準備が整ったときには、あなたはすでにそのテーブルでの振る舞い方を熟知しているはずだ。

forbes.com 原文

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