サイエンス

2026.09.11 18:00

サイの頭にくちばしをこすりつける小鳥、「世界一の写真展」が伝える自然界の美と真実

「お互いさま(Mutual Friends)」行動部門(鳥類)入選 南アフリカ共和国、マンイェレティ動物保護区にて──柔らかな午後の光に包まれながら、赤いくちばしを持つウシツツキが、サイの皮膚に寄生する虫を食べたあと、くちばしをこすりつけてきれいにしている。 Ernest Porter, South Africa - Wildlife Photographer Of The Year 2026

「隠れ上手なドラゴン(Hidden Dragon)」行動部門(無脊椎動物)入選 エクアドル、ナポ県にて Gil Wizen, Israel/Canada - Wildlife Photographer Of The Year 2026
「隠れ上手なドラゴン(Hidden Dragon)」行動部門(無脊椎動物)入選 エクアドル、ナポ県にて Gil Wizen, Israel/Canada - Wildlife Photographer Of The Year 2026

地衣類に擬態した、この小さなキリギリス科の昆虫「Little Lichen Dragon(小さな地衣類ドラゴンを意味)」は、体長がわずか15mmで、見つけるのは容易ではない。撮影者のギル・ワイゼンが発見できたのは、このキリギリスがわずかに動いたからだ。しかし、カメラのファインダー越しにキリギリスの体と地衣類を見分けるのは実に困難だったという。

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このキリギリスは、エクアドルのアンデス山脈のみに生息しており、学名「Lichenodraculus matti(マットの小さな地衣類ドラゴン)」は発見者の名前に由来する。「ドラゴン」と呼ばれるのは、擬態を見抜く鋭い目の捕食者から身を守る、とげに覆われた鎧から来ている。

撮影地:エクアドル、ナポ県、ワイルドスマコ生物研究所

「芸術的な飛行(The Art of Flying)」15歳から17歳部門入賞 英国、ロンドンにて Jack Crockford, UK - Wildlife Photographer Of The Year 2026
「芸術的な飛行(The Art of Flying)」15歳から17歳部門入賞 英国、ロンドンにて Jack Crockford, UK - Wildlife Photographer Of The Year 2026

ジャック・クロックフォードは、ロンドンに舞い戻ってきた渡り鳥のアマツバメが、あたりに響き渡る甲高い声で鳴きながら頭上を飛び交う様子を観察していた。ほとんどは高いところを飛んでいて写真に撮れなかったが、低空飛行するアマツバメも時々おり、望んでいた構図が実現した。

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アマツバメは、その身体的な特性のおかげで、赤道付近やアフリカ南部から、繁殖地である欧州北部まで渡ってくることができる。並外れたスピードと巧みな機動力で飛行できるのは、鎌のような形をした長い翼があるからだ。彼らは、生涯のほとんどを空中で過ごす。地上に降り立つのは、たいてい繁殖のためだけだ。

撮影地:英国、ロンドン

「暗闇の翼(Wings of Darkness)」動物ポートレート部門入選 ブラジル、北パンタナル湿原にて Andrew Parkinson, UK - Wildlife Photographer Of The Year 2026
「暗闇の翼(Wings of Darkness)」動物ポートレート部門入選 ブラジル、北パンタナル湿原にて Andrew Parkinson, UK - Wildlife Photographer Of The Year 2026

撮影者のアンドリュー・パーキンソンは、このコンドルを見つけた時、見逃すにはあまりにも惜しいチャンスだと思った。乗っていたボートが見えないよう後ろに下がりながら超望遠レンズを用いて、「コンドルの威嚇的な本性」だと感じられるものをフレームにとらえた。構図の外側にはジャガーがいて、カイマン(アリゲーター科のワニ)を水から引き揚げようと待っていた。

コンドルが飛び去ると、ジャガーは早速獲物を手に入れた。アンドリューはその時になって、カイマンの後頭部に「妙にまっすぐきれいに入った傷」があることに気付いた。スピードを上げたボートに衝突した際にできた傷かもしれない。

撮影地:ブラジル、北パンタナルのエンコントロ・ダス・アグアス州立公園

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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