サイエンス

2026.09.11 18:00

サイの頭にくちばしをこすりつける小鳥、「世界一の写真展」が伝える自然界の美と真実

「お互いさま(Mutual Friends)」行動部門(鳥類)入選 南アフリカ共和国、マンイェレティ動物保護区にて──柔らかな午後の光に包まれながら、赤いくちばしを持つウシツツキが、サイの皮膚に寄生する虫を食べたあと、くちばしをこすりつけてきれいにしている。 Ernest Porter, South Africa - Wildlife Photographer Of The Year 2026

「氷の窓(Icy Window)」動物ポートレート部門入選 ノルウェー、スヴァールバル諸島北方の北極海氷上にて Audun Rikardsen, Norway - Wildlife Photographer Of The Year 2026
「氷の窓(Icy Window)」動物ポートレート部門入選 ノルウェー、スヴァールバル諸島北方の北極海氷上にて Audun Rikardsen, Norway - Wildlife Photographer Of The Year 2026

写真家のオードゥン・リカルドセンは、アザラシの呼吸穴の近くでホッキョクグマの足跡を見つけると、その隣に水中カメラ用の穴をドリルで開け、氷上に設置したモーションセンサーに接続した。その8時間後、1頭のホッキョクグマが現れ、穴をのぞき込んだ。

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ホッキョクグマはアザラシを主食にしており、その呼吸穴を見つけると、獲物が水面に顔を出すのをひたすら待つ。毎年夏に氷が完全に溶けてしまう一帯では、数カ月間を陸地で過ごし、体内に蓄えた脂肪を頼りに生き延びるしかない。

撮影地:ノルウェー、スヴァールバル諸島北方の北極海氷上

「リスに逃げられて立ち往生(Up a Tree without a Squirrel)」行動部門(哺乳類)入選 ボツワナ、オカバンゴ・デルタにて Allegra Hutton, U.S. - Wildlife Photographer Of The Year 2026
「リスに逃げられて立ち往生(Up a Tree without a Squirrel)」行動部門(哺乳類)入選 ボツワナ、オカバンゴ・デルタにて Allegra Hutton, U.S. - Wildlife Photographer Of The Year 2026

アレグラ・ハットンは、この不器用なヒョウが、ウサギを狙って失敗する様子をすでに目にしていた。今回も追跡をかわされ、リスはヒョウの手が届かない高い位置まで登っていってしまった。何とか木にしがみついている状態のヒョウは、無様に後ずさりするしかなかった。

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若いヒョウにとって、世界は危険に満ちている。親を離れて自立するまで生き延びられるヒョウは半数に満たない。多くは、オスのヒョウに殺されるか、ライオンなどの捕食者の餌食になってしまう。

撮影地:ボツワナ、オカバンゴ・デルタ

「反撃(Biting Back)」動物ポートレート部門入選 コスタリカ、サウス・プンタレナスにて Andrea and Maceo Grammatico, France - Wildlife Photographer Of The Year 2026
「反撃(Biting Back)」動物ポートレート部門入選 コスタリカ、サウス・プンタレナスにて Andrea and Maceo Grammatico, France - Wildlife Photographer Of The Year 2026

双子の写真家アンドレアとマセオはこの作品について、「自分たちがこれまで手がけた多焦点合成の写真のなかでも、最も骨の折れた1枚でした」と述べた(多焦点合成は、焦点の位置を少しずつずらしながら撮影した写真を合成する技術)。とてつもない集中力と細心の注意力でようやく撮った写真を確認して初めて、ヘビの頭のてっぺんに蚊が止まっていることに気がついたという。

「フェル・ド・ランス(フランス語で槍先を意味)」と呼ばれるこのヤジリハブ属のヘビは猛毒で、中米ではこのヘビに噛まれて死ぬ人が最も多い。カモフラージュが巧みで、農園環境にうまく適応しており、油断している作業員を時おり驚かせる。

撮影地:コスタリカ、サウス・プンタレナス、シエルペ

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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