AIが配信者として活動する「AITuber (アイチューバー)」が世界で支持を広げている。人間ではないキャラクターが、ファンとコミュニティを形成し、共に進化していく。AIと人間が育む新しい関係について、人気AITuberしずくの生みの親「あき先生」としても知られる小平暁雄(Shizuku AI創業者兼CEO)に話を聞いた。
現在発売中のForbes JAPAN10月号別冊「HUMAN-CENTERED AI 想像は創造できる!」より、抜粋してお届けする。
世界的なライブ配信プラットフォーム、Twitchで約101万人のフォロワーを抱える配信者。しかし、彼女は生身の人間ではない。匿名の開発者、Vedalが手がけるAITuberの「Neuro-sama(ネウロ様)」である。
VTuberは、キャラクターの姿を使って配信する活動者を指す。実在の人間の動きや声がモーションキャプチャーなどで反映され、画面にはキャラクターが映る。AITuberは、それがAIに置き換わる。配信中に視聴者がコメントを書き込むと、言語モデルがそれを読んで返事を組み立て、音声合成が声に変え、リアルタイムにしゃべる。台本はなく、演者もいない。
やっていることは、人間の配信者と変わらない。視聴者と雑談し、ゲームを実況しながらプレイし、歌う。
日本では2020年から「紡ネン(つむぎねん)」がYouTubeでの配信を開始し、24年11月に登録者数10万人に到達。運営元のPictoriaは23年3月、世界初のAITuber事務所を設立した。26年2月には上場ゲーム会社のKLabがAIアイドルのプロダクションを立ち上げ、第1期生としてデビューした「ゆめみなな」の楽曲のMVは、260万回以上再生されている(26年7月時点)。
海外でも、冒頭のNeuro-samaを筆頭に、英語圏や中国語圏でAITuberが活動している。個人の開発から事業者の参入まで幅広く、AITuberは国を超えて盛り上がりを見せている。



