リーダーシップ

2026.09.10 10:44

AI時代のリーダーが問い直すべき「組織設計」のあり方

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ビジネス界のリーダーたちがAIについて交わす議論の多くで、私はこのテクノロジーがいかに生産性を高め、人員を削減できるかに焦点が置かれていることに気づいた。実際、この2つの成果はしばしば表裏一体のものとして語られる。

モルガン・スタンレーのリサーチチームが「AIの導入により、近い将来に大きな影響を受ける可能性が最も高いとみなす5つのセクターの企業を対象とした調査」を例に挙げてみよう。2026年に発表された同調査結果によると、「これらの企業は過去12カ月間で、平均してネット生産性が11.5%向上し、人員数がネットで4%減少した」という。モルガン・スタンレーが指摘したように、これらの調査結果は「有意義な生産性の向上と、顕著な人員削減が並行して進むという、強力な二重のトレンド」を示している。

しかし私は、このトレンドが示しているのは、多くのリーダーがAIの導入とその効果について適切な問いを投げかけていないということだと考えている。AIがいかに生産性を向上させ、その結果としていかに人員を削減できるかという点に主眼を置くのではなく、リーダーはAIがいかに自社の業務構造を根本的に再構築できるかを考えるべきである。

AIが組織設計を再構築する3つの重要な方法

私の見解では、AIは主に3つの方法で組織設計を再構築できる。

第1に、AIは管理職の階層(マネジメントレイヤー)を変革する力を持っている。従来のマネジメントの多くは、進捗状況の収集、データの統合、業務の調整といった情報管理に集約される。AIは、この調整レイヤーのかなりの部分を吸収できる。これによりマネジメントにおけるリーダーシップの側面が排除されるのではなく、むしろリーダーシップの基準が引き上げられる。リーダーの価値は、情報を管理することよりも、方向性を設定し、判断を下し、人材を育成し、明確さを生み出し、最終的に重要な意思決定を行うことへと移行する。AIは、マネジメント職に関するいくつかの不都合な真実を明らかにするだろう。その中には、非常に高い価値を生み出している役割もある一方で、組織が部門間で情報を伝達するのが苦手だったために存在しているにすぎない役割もある、という事実が含まれる。

またAIは、情報と知識の希少性に焦点を置く組織から、判断を中心とする組織へと組織を移行させることができる。AIによってチームが情報を収集・整理・分析しやすくなり、機能的知識が組織全体でアクセスしやすくなると、ボトルネックはもはや単に情報を得て処理することではなくなる。深い専門性、その情報をどう適用するかという判断、そしてそれに対する説明責任がより重要になるのだ。

最後に、AIはリーダーの「役割(ロール)」に対する考え方を変えることができる。タスクの集合体としてではなく、むしろ成果(アウトカム)の集合体として捉えるようになるのだ。今日の仕事に成果が伴っていないわけではないが、私の経験上、多くの仕事はよりタスク中心になっている。各役割についてリーダーが問いかけるべき主な2つの質問は、「この役割は何の成果を生み出すために存在しているのか」そして「それを達成するための人間とAIの最適な組み合わせは何か」である。今後、役割に対する成果中心のアプローチは、組織の採用活動のあり方を形成していくだろう。売上の拡大に伴って従業員を増やすのではなく、リーダーは達成すべき成果を中心に仕事を再設計し、AIを活用して既存の従業員の能力を向上させるようになる。リーダーの採用人数は以前ほど多くないかもしれないが、彼らのチームはより優秀な人材が密集した組織になる可能性が高い。

AIを軸に組織を再設計するためにリーダーが取るべきステップ

もしあなたがリーダーであれば、AIを軸に組織を再設計するために、いくつかのステップを踏むことをお勧めする。

根本的なレベルとして、AIを「変革」という名目を借りたコスト削減策として扱ってはならない。リーダーシップチームの戦略が、単にどれだけ人員を削減できるかというものに終始する場合、短期的な財務上のメリットは得られるかもしれないが、根本的に優れた企業や組織、あるいは文化を築くことはできないだろう。

その上で、組織図ではなく「業務」から始めよう。役職ではなく、成されるべき業務に着目するのだ。自社の中で実際にどこで価値が生み出されているか、そしてチームのメンバーが価値を生み出すことよりも、業務の管理にどこで時間を費やしているかをマッピングする。

次に、プロセスとタスクを再設計する。それらを簡素化するのだ。リーダーシップチームが犯しうる最大の過ちの1つは、不適切なプロセスやタスクをそのまま自動化してしまうことである。

また、職務、採用、評価、管理の各システムを再調整することも極めて重要である。AIの導入によって時代遅れのアプローチが維持されることのないよう、新しいプロセスやタスクに合わせて働き方も進化させるべきである。

最後に、組織におけるインセンティブを再調整する。AIを導入しながらも、非効率性を罰しなかったり、改善に報いなかったりすれば、従業員は社内での立場を守るために非効率な業務を温存しようとするかもしれない。

なぜリーダーは現在の組織を維持するためにAIを使うべきではないのか

現在の組織を維持するためにAIを利用する企業と、AIを中心に組織を再設計する企業との間で、格差が拡大していくと私は予想している。後者の企業では、管理職の階層が少なく、より迅速な意思決定が可能な、より機敏なチームが形成されると考えられる。

リーダーとして、現状の組織をそのまま維持するためにAIを使用することは避けるべきである。むしろ、そもそもなぜ自社がそのような形で設計されたのかを問い直すためにAIを活用しよう。また、自社においてどの業務が人間ならではのものとして残るべきかも検討してほしい。AIは情報をより速く提供できる。しかし、判断力はどうだろうか。それは今でも人間に委ねられている。

forbes.com 原文

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