ロケット打ち上げ企業のRocket Lab(ロケット・ラボ)の株価は66ドル前後で推移しており、この1年につけた高値からおよそ56%下げている。もっとも、12カ月では約50%の上昇で、S&P500種株価指数の20%を上回ってはいる。この数カ月で同社の成長の余地が細ったわけではない。変わったのは、その余地が現実の数字になるまでの時間軸である。開発中の新型ロケット「Neutron」がいつ飛ぶのか、そして、それまでにどれだけの現金を使うのか。問われているのはこの二点だ。
ロケット・ラボは、新型ロケットを待つ間も現金を使い続けている
2026年4〜6月期は過去最高の四半期となった。売上高は2億3400万ドル(約362億円)で、前年同期比62%増。この四半期からそれに続く数週間にかけては、2億6600万ドル(約411億円)の米宇宙軍からの受注が、同社にとって過去最大の打ち上げ契約となった。問題になっているのは、需要の不足ではない。
経営陣によれば、2026年内に打ち上げられる可能性は小さくなりつつある。ニュートロンが発射台に立つのは10〜12月期の見通しだ。
非GAAPベース(会計基準どおりの数値に企業独自の調整を加えたもの)のフリーキャッシュフローは、4〜6月期に1億1010万ドル(約170億円)の流出となり、1〜3月期の7740万ドル(約120億円)の流出より膨らんだ。最高財務責任者(CFO)は、キャッシュフローが黒字に転じるのはニュートロンの初飛行が成功してから18〜24カ月後、調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却費などを差し引く前の利益で、本業の稼ぐ力を示す指標)が黒字になるのはその初飛行の翌四半期になるとの見通しを示している。四半期末時点の現金・市場性有価証券は約24億ドル(約3710億円)。ただし、このうち10億8000万ドル(約1670億円)は、衛星通信大手Iridiumなどを買収する資金に充てるため、この四半期に自社株を売り出して調達したものである。
ロケット・ラボの成長は以前より鈍っているのか
鈍ってはいない。直近12カ月の売上高は52.5%増と、過去3年の平均である49.3%を上回っている。営業利益率はマイナス29.1%と赤字が続くものの、過去3年平均のマイナス48.6%と比べれば、この3年で最も良い水準にある。売上高が伸びるにつれて、損失は縮んできている。



