問題になるのは、株価にすでに織り込まれている中身のほうだ。時価総額405億ドル(約6兆2600億円)が乗っているのは、直近12カ月で7億7000万ドル(約1190億円)という売上高である。つまり、現在、買っているものの大半は、小型ロケット「Electron」が現在あげている売上ではなく、ニュートロンが飛ぶことと、Iridiumの買収が完了することだ。こうした組み立ての賭けは、金利や株価倍率(売上高や利益に対して株価が何倍まで買われているかを示す指標)が動いたときに、真っ先に評価を切り下げられる。
次の金利ショックは、どれだけの損失をもたらしうるのか
ロケット・ラボは、2020年に株式取引の開始以来、5回の市場ショックを経験している。この5回の局面でピークから底まで平均37%下げており、同じ期間のS&P500種株価指数は13%の下落だった。最も深かったのは2022年のインフレとFRB(米連邦準備制度理事会)の金融引き締めによるショックで、このときは70%下げ、指数は24%の下落だった。
ポートフォリオの10分の1を占める銘柄が70%下げれば、資産全体からおよそ7%が消える。5分の1なら約14%だ。しかも、70%が最悪の記録というわけではない。株価の全履歴で見ると、2021年の高値から2024年の安値まで、約83%下げている。
完全に値を戻したショックだけを取り出すと、安値をつけてから戻るまでの期間は、中央値でおよそ2カ月だった。最も時間がかかったのは2022年で、安値から前の高値を回復するまでに約28カ月を要している。
下げがとりわけ深くなるのは、金利と株価の評価水準が動く局面だ。この型では平均58%下げている。今回は事業そのものが壊れたわけではないため、下げの性格はこの型に当たる。そして、このパターンに該当する2回のショックで株価が回復するまでにかかった期間は、上記の2022年のケースでは約28カ月、もう1つが約11カ月であり、中央値の2カ月をはるかに超えている。


