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2026.09.10 10:00

アップル新CEOターナスがすぐに直面する「クック後」時代の試練

ジョン・ターナスCEO(左)とティム・クック取締役会執行会長(Michael Buckner/Variety via Getty Images)

ジョン・ターナスCEO(左)とティム・クック取締役会執行会長(Michael Buckner/Variety via Getty Images)

アップルはジョン・ターナス時代に突入した。しかし、その引き継ぎは、新CEOの就任という表面的な変更にとどまらず、より深層的で複雑な経営課題を内包している。

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ティム・クックは15年間のCEO職を退き、取締役会執行会長(エグゼクティブ・チェアマン)に就任した。ターナスは、時価総額およそ4兆5000億ドル(約690兆円)の企業を率いることになる。しかもアップルがAI(人工知能)で遅れを取り戻し、iPhoneエコシステムの収益性を守り、そして次の10年間で、すでに市場を支配している製品の洗練された後継版以上の野心的なものを生み出せると証明しようとしている、まさにその瞬間に他ならない。

この体制を歓迎すべき理由は十分に存在する。クックはアップルのサプライチェーン、規制当局、政府、そして主要なパートナー企業を誰よりも熟知している。ターナスが仕事に慣れるまで、その知見を身近に留めておくことは、移行期を極めて円滑に進めることにつながるだろう。

しかし、本稿で考察すべき核心は、現在のアップルに本当に必要なのは「円滑さ」なのかということだ。ターナスは企業史上最大級の優れたオペレーション機構を受け継いだが、同時に、クックを成功に導いたものとは異なるタイプのリーダーシップが次の課題解決に求められるかもしれない企業をも引き継いだのだ。

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現在特に注視すべきポイントはそこだ。アップルはCEOを交代させたが、リーダーシップを完全に変えたわけではない。そして、この2つはまったく同じではない。

アップルが直面した「後継者問題」

4月に掲載した分析記事で、クックの功績は単にアップルを大きくしたことではないと書いた。彼は、スティーブ・ジョブズの色がなお濃かった企業を、驚くほど一貫して巨額のキャッシュを生み出せる企業へと変えた。売上高はクック就任時の約1080億ドル(約16兆6000億円)から4000億ドル(約61兆4000億円)超に拡大し、サービス事業は主要な利益エンジンとなり、サプライチェーンはアップル最大の競争優位の1つとなった。そして株主には、自社株買いと配当を通じて並外れた規模の資本が還元された。

私はその実績を批判していたわけではない。まったくの逆だ。懸念される点は、並外れた事業基盤を最適化するために必要なスキルが、次の並外れた事業基盤を構築するために必要なスキルと必ずしも一致するとは限らないという点にあった。

だからこそ、ターナスの動向が注目される理由は、彼はオペレーション部門ではなく、ハードウェアエンジニアリング部門の出身で、Mac、iPad、iPhoneの開発に深く関わってきた点にある。現在のアップルに必要なのは、既存の組織を効率的に運営できることを証明する別のエグゼクティブではない。それはクックが疑いようのない形で証明済みだ。ターナスは、アップルを高い企業価値へと導いた規律を失うことなく、再び製品におけるリスクを取れることを示す必要がある。

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