キャリア・教育

2026.09.14 18:00

健康や仕事の成功にも影響、生まれつきの才能よりも重要な「勤勉性」

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「生まれつきの才能」が勤勉性に敵わない理由

才能には早い段階で現れるという利点があり、そのままで伸び続けるわけではない。さほど努力を重ねていないうちから注目されるのは嬉しいことだ。だが同じ理由で、才能から有害な「教え」を得ることもある。最初に物事が簡単にできると、簡単であること自体が「自分は正しいことをしている」、あるいは「適切な努力をしている」という合図になってしまう。この考え方を突き詰めると、困難は学習プロセスの自然な一部というより、間違っている証拠のように感じられる可能性がある。

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勤勉性はそれとは異なり、派手さはないものの着実に成果を積み重ねる特性だ。だが、それは年月を経るにつれて蓄積され、物事を最後までやり遂げるというわずかではあるが強力な優位性となり、生まれつきの才能を後から一気に発揮しても埋められないほどの差を生み出す。

勤勉性が見過ごされやすい理由

勤勉性はその場では目につきにくい。目立つところがないからだ。3日間そのままだったメッセージに返事をする、プロジェクトの面白い部分が終わった後の最後の地味な作業をする、誰も注意を払わない火曜日に練習する……。勤勉性とはそうしたものだ。

対照的に、能力は1回のパフォーマンスで明らかになる。そのため、コツコツと続ける人が最終的に良い成果を出すと、周囲の人は「才能」があるからだと考える。このように勤勉性は、まさにその成果が形となった瞬間に誤解される。

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このことは、モチベーションを引き出すようなアドバイスがあまり役に立たない理由でもある。モチベーションは現れたり消えたりする。勤勉性は「初期設定」のような働きをする。だからこそ重要なのは、やる気に満ちているときにどのようなパフォーマンスを発揮するかではなく、やる気が湧いてこない普通の日に何をするのかなのだ。

勤勉性を育てるもの

もし勤勉性が生まれつきのものであるなら、知る価値はあまりないだろう。しかし、幸か不幸かそうではない。性格は気分より安定しているが、多くの人が考えているよりもかなり変化しやすいものだ。

学術誌『Psychological Bulletin』に2022年に掲載されたメタ分析では、生涯にわたる縦断研究を統合したところ、人は年齢を重ねるにつれて全体的に成熟する傾向があることを示している。特に、役割や責任を引き受けるにつれて勤勉性がより強まることが分かっている。環境は単に勤勉性の有無を明らかにするだけでなく、勤勉性を育てるものでもあるのだ。

このことは、意志の力で規律を身に付けようとするよりも、もっと実践的な方法を示唆している。周囲の状況がそれを後押しすると、勤勉な行動は身につきやすい。そうすれば正しい行動が「毎回新たに決断すべきこと」ではなく、「当然の行動」となる。

努力の動機も重要だ。真の関心や自らの選択から生まれる努力は、プレッシャーからくる努力とは全く異なる結果を生む。学術誌『Health Psychology Review』に2021年に掲載されたメタ分析では、健康行動への介入における追跡調査でも、持続的な変化と関連するのは前者のタイプのみだった。羞恥心に基づいて築かれた継続性は最終的には崩れやすい。本人が真に大切にしていることに基づいて築かれた一貫性は持続する傾向にあるのだ。

この研究結果で救いとなるのは、同時に地味な側面でもある。長期的な成功を最も予測する特性は、並外れた才能を持つことを必要としない。「大して重要ではない」日でも着実に行動することを求めている。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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