経営・戦略

2026.09.09 16:54

なぜ従来型マーケティングだけでは不十分なのか──ビジネス成長に不可欠な「デジタル・プレゼンス」

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マーケティングが質の悪いビジネスを救えると信じたことは一度もない。私がこれまでに立ち上げてきたすべてのビジネスは、解決すべき現実の課題から始まっている。製品、サービス、そして顧客体験が最優先されるべきだった。しかし、私はその逆の教訓も学んできた。どれほど優れたビジネスであっても、その存在が誰にも知られていなければ、苦戦を強いられるということだ。

ホスピタリティ、不動産、ヘルスケア、検査サービス、デジタルマーケティングに至るまで、私は優れた企業が見過ごされる一方で、自らのストーリーをより上手に伝える競合他社が注目を集める姿を目にしてきた。

従来のマーケティングも依然として重要である。紹介、ネットワーキング、口コミは、私が立ち上げてきたほぼすべてのビジネスの成長を支えてくれた。しかし、現在の顧客は、電話をかける前にあらかじめこちらについて調べている。ウェブサイトを訪れ、レビューを読み、SNSをチェックする。その段階で、彼らはその企業を信頼するかどうかをすでに決めているかもしれないのだ。

デジタル・プレゼンスを顧客体験の一部として捉える

多くの経営者は、顧客が店に足を踏み入れた瞬間から顧客体験が始まると考えている。しかし今日、それは多くの場合、検索から始まる。

ホテルの宿泊客は、予約前に写真やレビューを比較する。患者は、急病診療所(アージェントケア)が必要なサービスを提供しているか確認する。住宅購入者は、検査会社に知識があり信頼できるかどうかの証拠を探す。

マーケティングは約束をし、オペレーションはその約束を果たすか、あるいは破るかだ。

質の低いサービスをキャンペーンで補うことはできない。同様に、どれほど優れたサービスであっても、顧客がその企業を見つけられなかったり、他社との違いを理解できなければ、見過ごされてしまう。注目を集めるためにより多くの費用を投じる前に、自社のオンラインにおける存在感(デジタル・プレゼンス)が、実際に提供している体験を反映しているかどうかを問い直すべきである。

「投稿すること」だけを目的にするのをやめる

多くの企業は、プロモーションや休日の画像、あるいはチームの写真を投稿し、その後なぜSNSが成果につながらないのかと首を傾げている。

SNSはデジタルの掲示板ではない。私の物件検査ビジネスでは、住宅購入者や不動産仲介業者から実際に寄せられた質問から、最高のコンテンツのアイデアが生まれている。「このひび割れは何を意味しているのか?」「屋根の寿命はどのくらいか?」「有資格の専門家に相談すべきタイミングはいつか?」といった質問が、道標となるのだ。動画や記事、SNSの投稿を通じてこれらの疑問に答えることで、圧倒されてしまいがちなプロセスを理解してもらいつつ、私たちのチームの考え方を伝えることができる。これは、単なる「今すぐお電話を」といった広告には決して真似できない方法で信頼を築く。

ビジネス経営者から最もよく聞く不満の一つは、「何を投稿すればいいのかわからない」というものだ。私は、ビジネスの内部にすでに存在する専門知識を活用することを勧める。ほとんどの企業は、自らが思っている以上に多くのコンテンツを抱えている。フロントデスク(受付)の声に耳を傾けよう。顧客が誤解している点について従業員に尋ねてみよう。自社が繰り返し解決している課題に注目しよう。

例えば、私たちの急病診療ビジネスでは、患者は「営業しているか?」「予約なしでも受け入れているか?」「何を持参すべきか?」「必要なサービスを提供しているか?」といったシンプルな答えを求めている。明確なコンテンツは、患者が電話をかける前の不安を和らげることができる。

目的は、すべての従業員をインフルエンサーにすることではない。会社の知識にアクセスしやすくすることだ。「何を投稿すべきか?」と問いかけるのではなく、「顧客が理解するのに助けを必要としていることは何か?」と問いかけるべきである。

共有する価値のあるものを提供する

従来のマーケティングの枠にとらわれない発想をするということは、必ずしもマーケティングから始まるとは限らない。時には、ビジネスそのものをより興味深いものにすることから始まる。

数年前、私たちはオハイオ州にある50室の小さなホテルを購入した。そのホテルの元の名前が「ちょっとした特別なもの」を意味することを知り、私たちはそのアイデアを発展させた。物件のアイデンティティを刷新し、ロビーをアートギャラリーに改装して、宿泊客が作品を鑑賞し購入できるようにした。私はSNSのことを考えていたわけではない。より良い体験を作り出すことを考えていたのだ。

体験はストーリーを生み出し、ストーリーは人々に共有する価値のある何かを与える。

枠にとらわれない発想とは、その場しのぎの仕掛け(ギミック)を作るという意味ではない。顧客体験をより印象的なものにするということだ。SNSはビジネスの強みを増幅させることはできるが、その裏に意味のあるものが存在しなければ、意味のある何かをゼロから捏造することはできない。

すべての要素を連携させる

ウェブサイト、SNSアカウント、オンラインのリスティング、レビュー対策、Eメールキャンペーンはすべて、一貫したストーリーを語るべきである。

私たちの検査会社が複数の市場へと拡大した際、小さな不整合がいかに早く混乱を招くかを私は目の当たりにした。電話番号の誤り、古い住所、放置されたレビュー、活動していないSNSページなどは、たとえ実態が健全に運営されている企業であっても、まとまりのない印象を与えてしまう。

自分が顧客になったつもりで自社を検索してみよう。スマートフォンからウェブサイトを訪れ、営業時間をチェックし、最近のレビューを読む。予約や見積もりを依頼してみる。数秒でそのビジネスが何をしているのか理解できるか。情報は一貫しているか。次のステップは簡単に見つかるか。

リーダーは往々にして、本当に必要なのは基本を正すことであるにもかかわらず、新しいキャンペーンが必要だと考えがちである。

結論:視認性が機会を生み出す

私たちがSNSマーケティング会社を立ち上げるに至った理由の一部は、実力のある企業が、オンラインでより一貫して露出している競合他社に注目を奪われていく様子を目にしたことだった。それらの競合他社が必ずしも優れていたわけではない。単に見つけやすく、自らの価値をより明確に説明し、顧客に記憶してもらうための理由を提供していただけなのだ。

このことは、私がすべての業界で学んできた教訓、すなわち「視認性(見つけやすさ)が機会を生み出す」という事実を再認識させた。しかし、視認性だけで十分というわけではない。「いいね!」や表示回数は、電話での問い合わせ、予約、見込み顧客の獲得、売上とは異なる。全体の戦略は、ビジネスの目標と結びついている必要がある。

従来のマーケティングは死んでいない。ただ、単独でその役割のすべてを担うことができなくなっただけだ。人間関係、評判、口コミは依然として重要である。デジタルマーケティングはそれらを代替するものではなく、強化するものであるべきだ。SNSは戦略ではない。信頼こそが戦略なのである。

企業はオンラインで最も大きな声を上げる必要も、すべてのトレンドを追う必要もない。しかし、そこに存在し、明確であり、有益である必要はある。これを理解している企業は、単に注目を集めるだけでなく、信頼を獲得するだろう。

そして信頼こそが、認知(視認性)を成長へと変えるものなのだ。

forbes.com 原文

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