資産運用

2026.09.10 08:00

「ゴールド好き」のインドで金宝飾品需要が低迷 何が起こっているのか?

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つまり、この時も、インドの金相場への影響が大きかったのはモンスーンよりも政府の政策だった。繰り返すと、モンスーンはこの年、十分な雨をもたらしていた。

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ルピー安で金の国内価格が高止まりしている面もある

インド国内の足元の金価格が国際価格を下回っていることについては、農業関連のデータよりもうまく説明できる要因がもうひとつある。

金の国際価格は今年、1月下旬にピークをつけたあと大きく下落した。それでも、ドル建てでは年初から8月末までに6.6%前後上昇している。インドルピー建てでは12%近く上昇している。この間、ルピーがドルに対して7%超下落しているからだ。加えて、インドでは金に対する輸入関税が15%に引き上げられたことから、インドで金の買い手が目にしている国内価格は年初來20%ほど上昇している。

米国の投資家は今春、金を押し目買いする機会があったが、インドの金宝飾品購入者にはそうした機会がなかった。

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インドで現在、現物の金への需要が弱いことは、関税引き上げと通貨安で十分説明できるように思える。20%値上がりしたものを人々が買い控えるようになっている理由を説明するのに、干ばつまで持ち出す必要はないだろう。

インドの世帯は金を買い控えているが手放してもいない

インドの2026年4〜6月期の金宝飾品需要は75トンにとどまり、四半期ベースでは2000年以降で2番目に低調だった。これ自体は明らかに悪い数字だが、インドの世帯がその代わりに何をしているのかにも注目したい。

WGCのデータによると、インドで2026年1〜6月期の金地金・金貨の需要は113トンにのぼり、13年ぶりの多さだった。また、金を裏づけとする上場投資信託(ETF)の金保有残高は119トン近くと過去最高に達しており、口座数は1200万を超えている。一方、金の「リサイクル」、つまり現金化のための金売却量は4〜6月期に19トンと、約3年ぶりの少なさだった。金の国内価格が1年前よりも60%ほど高い水準にあるにもかかわらず、である。

考えてみてほしい。インドの世帯は、保有する金の価値が前年より60%も上昇しているのに、それを売ろうとしていないのだ。

インドの世帯が代わりにしているのが、金を担保にした借り入れだ。インドの銀行で金宝飾品を担保とする融資の残高は、5月末時点で前年比105%増の約5兆1000億ルピー(約8兆3000億円)に達している。このほか、ノンバンクでもこうした融資残高が3兆3000億ルピー(約5兆3000億円)ある。現在、インドの個人向融資で、金担保融資は住宅ローンに次いで2番目に大きなカテゴリーになっている。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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