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2026.09.09 08:41

AIが人間に仕事を割り当てるようになると、何が起きるのか

Adobe Stock

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私たちはこれまで、人間が機械に何をすべきかを指示するものだと考えてきた。だが、私たちがすっかりインテリジェンス時代に身を置くようになった今、その力学は反転し始めている。AIが、人間に実行すべきタスクを割り当てるようになっているのだ。作家のコリー・ドクトロウは、この関係を「リバース・ケンタウロス」と呼ぶ。ただしその前に、基礎となる概念を定義しておく必要がある。MIT Sloanの研究によれば、「ケンタウロスはAIとの構造化され管理された相互作用を維持し、狙いを定めた効率化のためのツールとしてAIを活用する」。

ケンタウロスにおいて、委任の矢印は一方向を向いている。人間がAIに何をすべきかを、多くの場合プロンプトを通じて指示するのだ。ウェブサイトのコーディングであれ、会議の要約であれ、タスクの完了であれ、私たちは機械に自分たちのために働くよう指示する。ChatGPTの登場によって人工知能の普及が本格化してから数年が経った今、その矢印の向きが逆転し始めている。

アンビエント・デリゲーションの登場

この変化を理解するため、筆者はChaserのCEO、ジョシュ・マートウに話を聞いた。かつてThriverでビジネスインテリジェンス担当ディレクターを務めた同氏は現在、Slackに直接組み込まれたタスク管理プラットフォームを率いており、同社は100万人超のユーザーを擁するとしている。「仕事の割り当ては『アンビエント(環境に溶け込んだ)』なものになっていく」と同氏は語った。「AIエージェントが企業内の背景で何が起きているかを十分に把握できるようになったことで、点と点をつなぎ、何をすべきかを提案できるようになる」

その意味を理解するため、レンタカー会社で次のような状況を想像してほしい。顧客が問題を報告する。渡された車両のトランスミッションに不具合があり、空港から数マイル離れた場所で故障したというのだ。アンビエント・デリゲーションのシナリオでは、AIエージェントがまずそのアラートを受け取る。そしてSlackチャンネルや別のタスク管理サービスを使って、顧客が速やかに再び移動できるよう、代替車を手配するための次の手順をコールセンターの従業員に伝える。

委任の未来におけるこの大きな変化を見越し、Deloitte Microsoft Technology Practiceと共同で制作されたMIT Technology Review Insightsの記事は、企業のワークフローにおいて「エージェント・ファーストのプロセス再設計を可能にする」ことを提唱している。同記事はまた、AI導入ですでに数歩先を行っているかもしれない競合に対して組織が脆弱なまま取り残されないよう、新しい働き方を受け入れるべきだとも論じている。「静的なルールベースのシステムとは異なり、AIエージェントはプロセスを動的に学習し、適応し、最適化できる。データ、システム、人、他のエージェントとリアルタイムで相互作用するなかで、AIエージェントはワークフロー全体を自律的に実行できる」

Anthropicが最近発表した内容は、AIをワークフローにおけるパートナーに近い存在として協働させる有用性を示している。まだ委任する側にまでは至っていないとしてもだ。同社の発表文にはこうある。「Claude Tagは、チームがClaudeと協働するための新しい方法である。……選択したチャンネルへのアクセスをClaudeに付与し、ツール、データ、さらにはコードベースまで、任意のものに接続できる。そして、チャンネル内の誰もが@Claudeをタグ付けし、自分は別の仕事に集中しながらタスクを委任できる。Claudeは参加しているチャンネルから関連情報を記憶することで文脈を構築し、将来完了すべきタスクを計画できる」

AIマネージャーをプログラムする

ChaserのModel Context Protocol統合は、まさにこの考え方を体現している。Slack内で正式なタスクを作成するだけでなく、AIエージェントがプロジェクトマネージャーのような役割を担うことを可能にする。担当者とタスクを割り当て、期限を設定し、可視化とフォローアップのために各割り当てを記録するのだ。これは、チャットボットがチャット欄で単に提案を示す行為とは大きく異なる。

マートウの見方では、AIはワークフローの不可欠な一部となりつつあり、とりわけ人間の注意をどこに向けるかを直接指示する存在になっている。今後、事業運営の性質が変容するにつれて、職業上、さらには文化面でも大きな変化が起きると考えられる。「結局のところ、実質的に行っているのは、自社のマネージャーをプログラムすることだ」と同氏は説明する。「合成マネージャーがどのように動くべきかを決め、実際の戦略的意思決定を行う能力を与えているのである」

マートウも指摘するように、その現実には課題がないわけではない。「従業員であれば、CEOがそのAIマネージャーの方向性をどのように設定したかを自分で管理することはできない。AIが実質的に何をすべきかを指示してくる状況に置かれ、その上位で動いているブラックボックスが、自分と会社の最善の利益を考えていることを期待するしかない」

AIサンドイッチ

創業者兼CEOのフロー・クリヴェロは、このテーマを注意深く追ってきた。同氏の会社であるLindyも、仕事の進め方を改善する事業を手がけている。同社のAIエグゼクティブアシスタントは、ユーザーに代わってメールの受信トレイに接続でき、人間のエグゼクティブアシスタントに近い形で支援する。ユーザーの文体でメッセージを下書きすること、会議を設定すること、チャットを要約すること、通話に備えた準備をすることなどが可能だ。

同氏は、現在の展開を、Uber Worksのプロダクト責任者として同社に5年間在籍していた際に目にしたものの延長線上にあると見ている。「社内では『APIライン』という言葉が使われていた」と同氏は取材で語った。「その上にいる人々、たとえば企業の従業員は、アルゴリズムに何をすべきかを指示する。その下にいる人々、たとえばドライバーは、アルゴリズムによって指示される」

AIエージェントの台頭はこのモデルの延長であり、より多くの企業や業界で仕事の進め方に影響を及ぼしている。クリヴェロはこの現象を「AIサンドイッチ」と呼ぶ。この仕組みの下でも、人間はなお運転席にいる。意図したしゃれではない。人間がシステムを設計し、その目標をつくる。次にAIが来て、その指示に基づき、組織図のさらに下位にいる別の人間にタスクや割り当てを委任する。

ミドルマネジメントはどうなるのか

海外ドラマ『ジ・オフィス(The Office)』のファンなら、スティーブ・カレル演じるマイケル・スコットを、ミドルマネージャーの典型として思い出すだろう。Dunder Mifflinのスクラントン支店の地域責任者として、彼の役割は従業員が紙を生産し販売できるよう、一日中彼らを監督することだ。マートウとクリヴェロが語る展開を踏まえると、この愛すべきテレビ番組で描かれた仕事のあり方は、絶滅に向かっているのではないかと考えざるを得ない。かつて人気を博した別のテレビ番組『TAXI(タクシー)』に描かれた、配車係主導のタクシー会社が今では時代遅れに感じられるのと同じようにだ。

もちろん、有能なミドルマネージャーは、愛すべき道化であるマイケル・スコットとは異なり、単に仕事を割り振る以上のことをしている。従業員を指導し、対立を解決し、戦略を現場に翻訳し、判断を下す。それでもなお、彼らの伝統的な職掌のうち、どれほどをAIが近く担えるようになるのかを考えずにはいられない。クリヴェロはこの点について明確な意見を持っている。「ミドルマネジメントは存続すべきではないと思う」と同氏は述べた。「それは調整機能を果たしてきたが、その機能は今やAIの方がうまく担える」

その結論があまりに包括的かどうかは別として、仕事の性質が急速に変化していることは認めなければならない。それでも、マートウはより人間中心の見方を示す。「AIがリーダーになるという考えには異議を唱えたい。どの組織でも戦略的方向性や何をすべきかを決めているのは人間だからだ。委任者としての能力を持つ場合であっても、AIエージェントは人間の指示に従っている」

仕事がどこへ向かうのかを考えると、これまで何年もの間、人々はAIが私たちのためにどのタスクを実行するのか、そしてその結果どの仕事が消えるのかを懸念してきたことは明らかだ。おそらく次に考えるべき問いは別にある。AIがそのタスクを人間に差し戻し始めたとき、明日の労働力にとってそれは何を意味するのか。

forbes.com 原文

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