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2026.09.09 08:24

AIの「パイロット運用」を今すぐやめ、真の変革を始めよ

Adobe Stock

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チャットボットやパーソナルアシスタントといった特定用途のAIアプリはすでにその価値を証明してきた。しかし、エンタープライズ規模でのAI活用となると、まだ課題は山積している。

マッキンゼーのオースティン・オフィスのパートナー、デビッド・シフ氏率いるアナリストチームが発表した分析によれば、まだ少数派ではあるものの、「顧客のシグナル、意思決定、行動の間の距離」を縮めるためにAIを活用する方法を学びつつある企業が存在する。

調査対象企業の少なくとも37%が、なんらかの水準で収益をAIに帰属させており、90%が少なくとも1つの業務機能でAIを日常的に活用している。「AIは業務の流れの中で商業的意思決定を可能にする。シグナルを継続的に分析し、次に取るべき最善の行動を提案し、人間の監督の下でルーチン的な意思決定を実行する場面も増えている。その結果、AIシステムと協働する少人数のチームが、かつては部門全体を要したレベルのパーソナライズ、実験、最適化を実現できるようになっている」

問題は、実際に収益をもたらすほどの規模でAIを実用化するにはどうすればよいか、ということだ。多くの企業が陥る罠は、AIをパイロット(試行)段階から先に進められないことにある。そう指摘するのは、マイケル・クリグスマン氏がホストを務める最新のトーク番組「CXOTalk」に先日出演した、著名なAIエキスパートのネイト・B・ジョーンズ氏だ。

ジョーンズ氏によれば、ほとんどのAIパイロットは、本番運用やスケール段階への移行を乗り越えられないという。鍵は、AIプロジェクトをパイロットとして扱うのをやめることだ。「パイロットはAIのリスクを低減する手段だと考えられているが、実際にはパイロットと名づけて定義することで、本来投じるべきリソースよりも少ないリソースしか投じなくなってしまう。壊れやすく重要度の低い目標を選びがちになり、得たい学びも得られない」

究極的には、AIは組織全体の変革を促すものでなければならない。「小さなパイロット領域に効果的かつ容易にサンドボックス化できるものではない」。従来のソフトウェアアプリケーションではパイロットは長年うまく機能してきたが、AIはまったく別の生き物だ。

ジョーンズ氏は、すぐにAIに飛び込み、効果が出始めるビジネス領域を見極めるべきだと促す。「取り組むべき適切なプロジェクトと適切な範囲を選び、それが成功したときに変革をもたらす場所を特定することだ」。投資対効果が曖昧になるような領域やプロセスは避けるよう、同氏はアドバイスする。「その代わりに、レバレッジが高く、社内の人々が少なくともそのプロセスを理解しているものから始めよう。そしてインプットを定義し、それをマッピングし、AIによる変革を極めて意図的に開始していくのだ」

採用するモデルの効率性も、AI投資のリターン水準に大きく影響する。トークノミクス(トークンのコスト)は、AI導入コストを当初見積もりをはるかに超えて押し上げる可能性がある。この罠を避けるには、シンプルに予算管理を行い、より安価なモデルを探すことだとジョーンズ氏は語る。

「地味な話に聞こえるだろうが、予算を5000ドル(約77万円)に設定していて、フロンティアモデル(最先端モデル)がその月の予算の多くを食い潰しているなら、担当者やシステム構成をより安価なモデルやオープンソースモデルへと押しやることだ」と同氏は助言する。「その予算内でやりくりさせるのだ。それでも驚くほど多くの仕事がこなせる。最近ではフロンティアモデルを使わなくても、その価値の80%や90%は得られるし、コストは劇的に削減できる」

最終的に、AIの成否は見る者の主観に左右されるかもしれないとジョーンズ氏は説明する。「それが失敗かどうかは、実のところ組織の学習能力の関数だ。組織が何かを見て、『これがこのパイロットから学んだことだ』『これがこの領域における次の一手だ』『人の観点から学んだ教訓はこれだ』『技術の観点から学んだ教訓はこれだ』『そしてこれが今後変えていくことだ』と言えるか。組織としてそれができているなら、それは決して失敗ではない。むしろ絶好の学習機会なのだ」

forbes.com 原文

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