フランス南部の小規模な美術館に2人組が侵入し、数百万ドル相当のピエール・オーギュスト・ルノワールの作品が盗み出された。現地当局が米国時間9月8日に発表した。フランスではこのわずか1年前にも、1億ドル(約154億円)以上の価値を持つフランス王室の宝飾品がルーブル美術館から盗み出されている。
ル・モンドの報道によると、フランス南部コート・ダジュール地域にあるカーニュ・シュル・メール市のブライアン・マソン市長は、8日朝に2人組がルノワール美術館に侵入し、4点の美術品が盗難の被害にあったと発表した。
防犯カメラには逃走する2人組の姿が捉えられており、逃走の際、美術館の庭へ絵画2点を残して立ち去っていた。
マソンによると、盗まれた絵画の推定価値は約900万ユーロ(約16億1000万円)に上るという。ただし、この評価額が4点すべてを指すのか、犯人が持ち去った絵画のみを指すのかは不明だ。
今回の事件は8日早朝に発生し、地元警察は警報の作動から5分以内に現場に駆けつけている。
警察当局者がAP通信に語ったところによると、現地警察は現在も容疑者の行方を追っている。
地元紙ニース・マタンの報道によると、今回の窃盗の標的となったのは『読書をするココ』『コロンナ・ロマーノ夫人の肖像』『井戸のそばの若い女性』などの作品だが、米国記事執筆現在、どの作品が庭に残されたかは明らかになっていない。ルノワールが晩年を過ごした最後の住居跡を利用して1960年に開館したルノワール美術館の館内には、イーゼルや家具など彼の生涯にまつわる品々も数多く収蔵されている。同紙によれば、館内には計12点のルノワール作品が展示されていた。また公開された写真からは、犯人らが金網のフェンスを切断して敷地内に侵入したことが確認できる。
2025年10月、窃盗団が高所作業車を使ってルーブル美術館の「アポロンのギャラリー(Galerie d'Apollon)」に侵入し、フランス王室にまつわる宝飾品を盗み出した後にスクーターで逃走する事件が発生した。当局によると、被害総額は約8800万ユーロ(約157億円)と推定されている。
盗難品には、ナポレオン3世の妻ウジェニー皇后が所有していた真珠のティアラやコサージュリボン型のブローチなどが含まれていた。このほか、マリー・ルイーズ皇后、マリー=アメリー王妃、オルタンス・ボナパルト王妃など歴代のフランス王妃らが所有していたネックレスや宝飾品も持ち去られている。アポロンのギャラリーは今年7月にようやく一般公開を再開したが、残された王室の宝飾品は一切展示されていない。宝飾品は厳重な保管庫に移されており、現在来館者が見ることができるのは金箔が施された天井や壁、彫刻、フレスコ画のみとなっている。



