アジア

2026.09.09 08:30

親イラン武装組織フーシ派がサウジ4都市を攻撃、イラン紛争と市場に与える影響は

Mohammed Hamoud/Getty Images

Mohammed Hamoud/Getty Images

米国時間9月8日、イランの支援を受けるイエメンの武装組織フーシ派がサウジアラビアの4都市とエネルギー施設を攻撃した。原油価格が1バレル100ドルに迫るなかで起きたこの事態は米国とイランの紛争を拡大させ、湾岸地域のエネルギー供給にさらなる混乱をもたらす恐れがある。

フーシ派によるサウジアラビア4都市への攻撃は同国のエネルギー施設を標的としたもので、これにより73人が負傷した。これはイランにおける紛争が中東全域へ拡大していることを示している。

8日の市場で北海ブレント原油先物は1バレル100ドルに迫り、7月24日以来の高値となる約99.46ドルを付けた。また、WTI先物も6月8日以来の高値となる94.73ドルに達した。

イラン政府は湾岸地域のエネルギーインフラが脆弱な状態にあると警告しており、米国に対する「経済戦争」の実施を示唆し、ペルシャ湾全域を航行禁止区域に設定することを示唆して威嚇を強めている。

サウジアラビアは世界有数の産油国であり、同国のエネルギーインフラへの攻撃が長期化すれば、世界の市場からさらなる原油や精製燃料が失われる可能性がある。実際、8日の攻撃を受けて一部の施設ではすでに操業停止に追い込まれた。

フーシ派は紅海の入り口付近で船舶を攻撃すると警告している。ホルムズ海峡での船舶の航行が著しく遅滞している状況下において、今回の事態悪化はこのホルムズ海峡に並ぶ中東の主要輸送ルートを圧迫する可能性がある。

原油高によってインフレ懸念が強まり、8日の米国株式市場は下落した。原油の高値が長期化すれば、米連邦準備制度理事会(FRB)が高金利の維持に動く可能性もある。

イエメンを拠点とするフーシ派は軍事、資金、後方支援の面でイランから多大な援助を受けている。一方のサウジアラビアは世界第3位の原油生産量を誇る主要産油国であり、そのエネルギーインフラへの攻撃が続けば世界の原油と精製製品の供給にさらに影響を与えかねない。イランが米国による攻撃への報復を警告したことを受けて7日にはホルムズ海峡の船舶通行量も減少した。これに加えて、フーシ派も紅海周辺で船舶を標的にした攻撃を行っている。予想を上回る結果となった8月の米雇用統計を受け、米連邦準備理事会(FRB)は9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げを検討しており、原油価格の上昇はさらなるインフレ圧力となる可能性がある。

8日の攻撃を受け、サウジアラビアは一部のエネルギー施設で操業を停止したが、これが同国のエネルギー生産にどの程度の影響を与えるかは現時点では不透明だ。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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