マスク本人は2023年5月、本作は彼への「中傷」だとしてXでこのプロジェクトを初めて批判した。また、別の投稿では、「ギブニーは嫌な奴だ」と監督を名指しで攻撃している。8日に行われたプレミア上映後には、本作に関する記事を掲載したピープルを批判。「『People』ってまだ実在するのか? とっくになくなったと思っていた」と投稿し、「ここ10年以上、その辺に置かれているのを見たことがない」と主張した。この投稿は、「(同作は)マスクを中傷する試み」だと主張する別のユーザーへの返信として書き込まれたものだ。
今秋の映画祭では著名な起業家たちを題材とした作品が相次いでプレミア上映される予定で、それぞれに受賞の期待がかかっている。『Musk』はベネチアでの上映を経て10月に米国の劇場で公開(訳注:日本公開は未発表)されるが、年内に公開されるマスク関連の作品はこれだけではない。
10月のニューヨーク映画祭でプレミア上映されるルカ・グァダニーノ監督作品『Artificial』もその1つだ。同作はOpenAIからサム・アルトマンが一時的に追放された騒動をドラマ化したもので、同社の共同創業者にはマスクも名を連ねる。アルトマン役をアンドリュー・ガーフィールドが、マスク役をアイク・バリンホルツが演じることが決まっている。
さらに10月には、オスカー受賞作『ソーシャル・ネットワーク』の続編で、ジェレミー・ストロングがメタのマーク・ザッカーバーグを演じる『The Social Reckoning』の劇場公開も控えている。
また、6日に開催されたテルライド映画祭のサプライズ上映で絶賛を浴びたのは、コメディアンのネイサン・フィールダーが監督・主演を務めるドキュメンタリー映画『You Can See Everything』だ。本作は、医療ベンチャー「セラノス」を創業し、その後投資家を欺いた罪で連邦刑務所に収監されたエリザベス・ホームズを追った作品であり、10月16日に劇場公開される。
フォーブスの推計によると、2位以下に大差をつけて世界一の富豪の座につくマスクの資産額は、8日午前の時点で9416億ドル(約145兆円)に上る。スペースXを上場させた後の今年6月には一時的に史上初の「トリリオネア」の称号も手にしていた。現在、彼はスペースX株の38%、テスラ株の約11%を保有している。


