AI開発企業の「内部で働く」とはどのような体験なのだろうか。
企業が自社のワークフローにAIをどのように導入しているかを見るのも興味深いが、AIネイティブ組織の社員が日々どのようにツールを活用しているかを見るのは興味深い。
AIスタートアップやAIネイティブな組織の創業者たちが日々のワークフローでどのようにAIを活用しているのか知りたいと考えたとき、OpenAIの社員ほど適した取材相手はいない。
筆者はChatGPTの開発元である同社で副法務最高責任者(アソシエイト・ジェネラル・カウンセル)を務めるニコール・ディアスにインタビューした。
ディアスの主な役割は、OpenAIが倫理的責任を確実に果たし、規制を遵守し続けるようにすることだ。
「OpenAIでの日々の業務はどのようなものですか?」
「私は倫理とコンプライアンスを担当する弁護士です。会社が倫理的かつ法を遵守し、不正行為を招かない方法でビジネスを展開できるよう支援することに重点を置いています」と彼女は説明した。「それにはいくつかの側面があります。1つは、私のチームが贈収賄や汚職、利益相反、詐欺など、ビジネスの誠実性(インテグリティ)に関連する特定の領域のリスク管理を担っていることです」
「従業員がそれらの領域で会社にリスクをもたらさないよう、何をすべきかを理解するためのポリシーや手順を実際に整備したいと考えています。また、社内の他の多くのコンプライアンス責任者とも連携し、すべてのポートフォリオにおけるコンプライアンス・リスクについて真剣に考え、ポリシー、トレーニング、管理策(コントロール)などの面でどのように協力し合うかを検討しています。さらに、私は調査の管理にもあたっています。問題が発生した場合、従業員が安心して声を上げることができ、ポリシーに則って懸念を解決できる相談窓口があることを周知させたいと考えています」
日頃から、社内の従業員やリーダーたちが、人間の判断や専門知識を必要とする質問を彼女のところに持ち込んでくるが、その多くは反復的であったり、似たような内容だったりする。彼女の考えでは、AIの活用は3つの段階に分類されるという。



