「私たちは、この『第二の脳』に、私たちが何を行っているのかというアーキテクチャ、対処しているリスクの基礎、そのリスクを評価するために使用する情報、および管理策のライブラリを提供しています。そして、それを構築し終えたら、私たちのプログラムや活動に関する新しい情報を学習させることで、その脳を成長させ続けたいと考えています。完全に組み込まれれば、それは単なるワークフローの調整役ではなく、戦略的なアドバイザーになり得ます。それこそが、私たちが目指して構築している、より高度なAIの活用法です」と彼女は語った。
AI時代に必要な最重要スキル
次に、ディアスが考える、AI時代の未来の働き方において従業員(特に新進の法務担当者)が身につける必要があるスキルについて質問した。
彼女が強調した核となるスキルは以下の通りだ。
・システムシンキング(システム思考)
自身の仕事を、複数の依存関係や二次的影響を伴うより大きなエコシステムの一部として捉えること。
・専門知識のオペレーション化
繰り返されるアドバイスやタスクを、組織全体で一貫して適用できるポリシー、手順、管理策、ワークフローへと変換すること。
・AIワークフロー設計
AIが反復可能な作業を処理できる場所と、どの時点で作業を人間にエスカレーションするか、または人間によるレビューが必要かを把握すること。
・リスク管理と統制(コントロール)の設計
倫理をしっかりと把握し、AIがサポートするプロセスが適切に動作し、会社のガイダンスに従うことを可能にするセーフガード(防護策)を構築・遵守すること。
まだAIエージェントを構築していなかったり、エンドツーエンドの完全なAIワークフローを設計していなかったりして、自分が遅れていると感じていても、心配する必要はない。ディアスのアプローチは現実的であり、このテクノロジーで何が可能かを探求し続ける中で、各段階で焦らず取り組み、初心者レベルからAIの高度な使い手(スーパーユーザー)へと段階的に進むことができる。
OpenAIのような大規模なAIネイティブ企業であっても、AIの導入は依然として学習の旅の途中であり、実験に伴う不確実性は残っている。
しかし、1つだけ確かなことがある。法務に携わっているかどうかにかかわらず、プロフェッショナルとしての価値をどのように定義するかは、急速に変化しているということだ。
あなたの価値は、100個のAIツールの使い方を知っていることや、バイブコーディングをすること、あるいはエージェントを構築することにあるのではない。あなたの価値は人間ならではの判断力にあり、自身の専門知識を明確に定義された管理策、プロセス、ポリシーに変換することにある。それによって、人間の同僚とAIの双方がより優れた意思決定を行い、より優れた成果を生み出せるようになるのだ。


