起業家

2026.09.18 13:30

市議選トップ当選の起業家 経営と政治で「双海最高」へ(上田沙耶):30UNDER30

上田沙耶|双海最高カンパニー代表取締役社長、伊予市議会議員

上田沙耶|双海最高カンパニー代表取締役社長、伊予市議会議員

Forbes JAPAN 2026年10月号は、「世界を変える30歳未満」30人特集。30歳未満の次世代をけん引する若い才能に光を当てるアワードで、米『Forbes』が2011年より開催し、『Forbes JAPAN』でも18年から8年間で総計330人を選出してきた。

今年も4つのカテゴリから30人の受賞者を選出。BUSINESS&FINANCE&IMPACT&LOCAL部門で選出されたのが、双海最高カンパニーの上田沙耶だ。


横浜で育った上田沙耶にとって、祖父母が暮らす愛媛県伊予市双海町は特別な場所だった。コンビニもチェーン店もない人口約3000人の町。それでも、親戚や商店街の人々が集い、夏には大輪の花火が上がる。都会にはない豊かさが詰まった町だと、幼いころから感じていた。

転機は大学時代。祖母の「ここはもう終わった町」という言葉に、大好きな双海が衰えていく現実を知った。

まずは友人に町の魅力を伝えようと、祖父母の家をゲストハウスにする計画を立てる。祖父からは「こんな町に帰ってくるな。いい会社に就職しろ」と反対されたが、大学4年で地域おこし協力隊として移住。町を歩き、住民の声に耳を傾け、少しずつ信頼を得ていった。

2022年には、祖父母がかつて営んでいた喫茶店を「海に恋する 泊まれる喫茶店 ポパイ」として再生。その後も一棟貸し宿やパン屋、イベント、地域商社事業など、町の人が必要とするものを次々とかたちにした。

事業を続けるうち、民間だけでは救えない人がいることもわかってきた。「行政に文句を言っていても変わらない。自分がやるしかない」。25年、伊予市議選に立候補し、トップ当選を果たした。

上田が目指すのは、小さな町でも挑戦できると証明すること。社名に掲げた「双海最高」の思いは、双海だけに向けられたものではない。「自分の故郷でもできる」という可能性を全国の若者に示すため、上田は経営と政治の両輪で町を動かしていく。

世界を変えうる30歳未満にフォーカスする企画「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」、9年目となる今年も30人の受賞者を選出。これからの未来をつくる彼ら・彼女らが描く「希望」と「新しい未来」へ、ようこそ!

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うえだ・さや◎1998年、愛媛県生まれ。青山学院大学在学中の2020年、地域おこし協力隊として伊予市双海町へ“孫ターン”。22年に「海に恋する 泊まれる喫茶店 ポパイ」を開業し、24年に双海最高カンパニーを設立、代表取締役に就任。25年に伊予市議選でトップ当選。

ドレス71500円/フルタ(ジョワイユ Tel:03-4361-4464)、イヤーカフ\2,420/ゴールディ Tel:0120-390-705、その他スタイリスト私物

文=石川みく 写真=帆足宗洋(AVGVST) スタイリング=鹿野巧真 ヘアメイク=MIKAMI YASUHIRO

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