Forbes JAPAN編集長編著『Forbes JAPANが選ぶ 未来をひらく言葉』から、Forbesが過去取材したビジネスリーダーたちの名言を紹介する。
正解のない時代に「未来をひらく」仕事をなし得た彼ら・彼女たちは、自らの行動からどんな言葉を紡ぎ、何を導き出したのか。「名言こそ未来に伝えるべき共有物だ」をコンセプトに、リーダーたちの言葉をひもとき、われわれの「今日の行動」に転換すべく読み解くコラム。第9回の今回は、ビビッドガーデン代表取締役 秋元里奈の言葉を紹介する。
秋元さんと顔を合わせると、つい「大変ですよね」と声をかけてしまう。なぜなら、産直通販「食べチョク」を一気に広めたスタートアップだが、2020年にはコロナで外食業界は大打撃を受け、生産者は売り先をなくした。また、冒頭の言葉は、23年、福島第一原発の処理水放出が始まり、中国と韓国が懸念を表明した時のものだ。日本の水産業者が風評被害にさらされて行き場を失うと、ホタテが国内市場に流入し、相場が下落した。気候変動、豪雨、災害も追い打ちをかける。
直販はロットが小さいため、単価を上げなければならず、すぐに「食べチョク」だけで問題が解決するわけではない。「産直のプラットフォーマーとして、生産者と消費者とを直接結び、生産者が正しく収益を得られる仕組みを構築してきました。今回のように誰にも先が見えない状況下では、まず私たちが動くこと。それによって一人でも多くの漁業者さんに「味方になってくれる事業者がいる」と感じてもらい、「もう少しだけ続けてみよう」と思ってもらえたら」と話す。
風評被害の際も、真っ先に動いたことで協力を申し入れる企業や応援する消費者が増えている。現状を変えるために一石を投じる。まさにスタートアップの存在意義はここにあると思う。
秋元里奈(あきもと・りな)◎ビビッドガーデン代表取締役、産直通販サイト「食べチョク」開発・運営。1991年、神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業。DeNAにてwebサービスのディレクター、営業チームリーダー、新規事業立ち上げなどを経験。2016年、ビビッドガーデンを創業、「食べチョク」を開始。19年、「ForbesJAPAN 30 UNDER 30」に選出。



