ソーシャルメディアで大きな反応
大統領が米国時間9月7日に最初に投稿したこのAI生成の制服デザインが、新しい制服を求める公式の呼びかけである可能性は低い。トランプはAIで作った動画や画像を日常的に投稿・共有しているからだ。とはいえ今回は、米ホワイトハウスの公式SNSアカウントもこれをリポストした。「ホワイトハウス公式のラピッド・レスポンス・アカウント」を名乗り、大統領の「アメリカ・ファースト」の政策を支持し、「フェイクニュースの責任を問う」と掲げているアカウントである。
Xでの投稿はたちまち批判の嵐を呼んだ。制服が持つ象徴的な意味をトランプが理解しているのかを疑う声まで出た。比較の対象は『スター・ウォーズ』やそのパロディ映画『スペースボール』にとどまらず、第2次世界大戦前のナチス・ドイツが用いた、デザイナーが手がけた軍服にまで及んだ。
ニュースサイトThe Dispatchの編集長ジョナ・ゴールドバーグは、Xへの投稿でこう書いている。「映画は好きでした。原作とはずいぶん違いますが。私が気になるのは、この人たちがバーホーベンの『スターシップ・トゥルーパーズ』に込めた意図を理解しているかどうかです。ただ、理解した上でやっているのと、理解していないのと、どちらがより悪いのか、私には判断がつきません」。
テクノロジー系メディアThe Vergeの週末担当編集者テレンス・オブライエンも、同じような見方を示している。「トランプは『スター・ウォーズ』でどちらが善玉なのかを分かっていないと思います。大統領が投稿した画像は、次世代の米宇宙軍の正装制服を示すものだとされていますが、まあ……帝国軍将校の装いにそっくりです(そしてその帝国軍の軍服自体、ドイツのSS(親衛隊)の制服を一部下敷きにしている)」
ホワイトハウスが見落としているかもしれない皮肉な側面が1つある。『スターシップ・トゥルーパーズ』が「ファシスト・シック」の意匠を使ったのは、ファシズムを風刺するためだった。洗練された美意識とプロパガンダ、そして疑いを差し挟まない愛国心が、全体主義を覆い隠していく。そういう描き方の映画である。
新しい宇宙軍の制服が出る可能性は低い
米宇宙軍の儀仗隊がワシントンD.C.で開かれたフリーダム250グランプリ(2026年8月23日にワシントンD.C.の市街地コースで開かれたインディカー・シリーズの一戦)で新しい儀礼用の正装制服を披露したのは、つい先月のことである。
通常の正装用制服にしても、配備が始まったのは2025年で、いまも全軍に行き渡る途中にすぎない。まったく新しい正装用制服を導入すれば、宇宙軍にとっても隊員にとっても費用がかさむ。
念のために付け加えておくと、その制服のときにも、すでにひと騒動あったのだ。


