米軍で6番目にあたる最も新しい軍種、米宇宙軍がポップカルチャーになぞらえられるのは、おそらく避けようのないことだった。掲げている任務は「宇宙における、宇宙からの、宇宙への、自国の利益を守ること」である。この一文からしてすでに、コミックの原作者が書きそうな響きがある。宇宙軍では軍人と文民の隊員を「ガーディアン」と呼ぶが、その役割の説明としてそのまま通用しそうだ。
ドナルド・トランプ大統領の1期目にあたる2019年12月に創設されて以来、宇宙軍はブランディング上の選択について厳しい目を向けられてきた。
創設からわずか1カ月後には、宇宙軍の公式紋章が、テレビと映画のシリーズ『スター・トレック』に登場する架空の宇宙艦隊司令部の紋章によく似ている、という指摘が出た。宇宙軍の紋章は、経線と緯線の入った地球と背景の星々の上に「デルタ記号」を重ねた意匠である。ただし、この比較は公平ではない。宇宙艦隊のロゴのほうが、デルタ記号を用いていた初期の米陸軍航空軍のイメージや、1961年までさかのぼる空軍の宇宙関連組織の紋章を下敷きにしていたと見られるからだ。
昨年に米宇宙軍が正装用の制服を発表したときも、リブート版のテレビシリーズ『GALACTICA/ギャラクティカ』に出てくる、襟元から斜めに閉じるジャケットや、『スター・ウォーズ』の帝国軍の軍服になぞらえられた。
そもそも左右非対称の意匠や金属的な要素は、『フラッシュ・ゴードン』の時代からSFの定番である。
論争が一段と大きくなったのは米国時間9月7日だ。トランプ大統領がソーシャルメディアへの投稿で、新しい正装用制服の案を明らかにした。こちらは前のものより不穏な空気を漂わせている。「スペースグレイ」「ミッドナイトブラック」「シルバーグレイ」「サテンブラック」で構成した配色、斜めのボタン列をなくしたジャケットの仕立て、そして丈の長い革製のジャックブーツ(膝まである軍用の長靴)。『スター・ウォーズ』の帝国軍将校の軍服を思い浮かべずにいるほうが難しい。
— Rapid Response 47 (@RapidResponse47) September 6, 2026
「はるか彼方の銀河系」を舞台にしたあの人気シリーズへの言及はない。それでも投稿によれば、このデザインは「宇宙という領域を守るガーディアンのために現代化した、『スターシップ・トゥルーパーズ』の制服の規律に着想を得た」ものだという。ポール・バーホーベン監督が1997年に撮ったSF映画『スターシップ・トゥルーパーズ』を指している。原作はロバート・A・ハインラインが1959年に発表した小説『宇宙の戦士』だ。



