ドナルド・トランプ大統領は、カナダの航空機メーカーであるボンバルディアに対し、米国内で製造を行わない限り米国での販売を禁止すると警告した。米国製品に対するカナダ側の報復関税の発動を目前に控えるなか、貿易摩擦がさらに激化している。
トランプ大統領、ボンバルディアに米国内生産か販売禁止かを迫る
トランプはトゥルース・ソーシャルへの投稿で、「米国でのボンバルディアの販売はもう終わりだ!」と述べた。米国時間9月8日に予定されているカナダによる報復関税発動が数時間後に控えたタイミングでのことだ。「彼らはここで製造しなければならない。アメリカを『貯金箱』のように扱うのはやめるべきだ」。
トランプはまた、米ジェネラル・ダイナミクス傘下のガルフストリーム・エアロスペースにも言及し、カナダが同社の事業展開を「妨害した」とも主張した。これは、カナダが自国のボンバルディアの市場シェアを守るため、意図的に米国製航空機の一部の認証を遅らせているとした、今年1月に展開した自身の主張を踏まえたものと見られる。
2026年1月に警告した型式証明の取り消しは、実行されず
当時トランプは、ボンバルディアのビジネスジェット「グローバル・エクスプレス」やカナダで製造されたすべての航空機の認証を取り消し、50%の関税を課すと脅していたが、実行には移さなかった。航空機の認証プロセスは米連邦航空局(FAA)が管轄しており、政治や通商政策ではなく安全基準に基づいており、大統領がどのように認証を取り消すつもりだったのかは不透明だ。
そもそも、ガルフストリーム機がカナダを飛行するにあたり、カナダ側の承認は必要ない。航空機の認証責任は製造国にあり、トランプが問題視した機体はすでにFAAの認証を受けていたからだ。ただし、カナダ運輸省の認証があれば、カナダの顧客への販売がよりスムーズになるという事情はあった。
今回の要求は製造業の雇用を米国内に取り戻し、貿易赤字を削減しようとするトランプの政策の一環だとみられる。
ボンバルディアの広報担当者マシュー・ニコルズは米国記事の公開時点で、トランプの警告に対して間もなく回答すると述べている。



