カナダの報復関税が9月8日に発動、対象は約4.4兆円相当の米国製品
カナダは9月8日午前0時1分より、総額276億ドル(約4兆4200億円)相当の数百品目の米国製品に対して15%から50%の新たな関税を課す。対象は鉄鋼、乳製品、家電、農業機械など多岐にわたる。この措置は、トランプが7月にワインや乳製品、セメント、家具など276億ドル(約4兆4200億円)相当のカナダ製品に50%の関税を課したことへの対抗措置だ。カナダは今回の報復関税について、米国の課税に「1ドル対1ドル」で応じるものだと説明している。
トランプがオンタリオ湖の名称まで変更、カーニー首相は挑発をやめるよう要求
トランプ政権下で米国とカナダの関係は悪化の一途をたどっている。関税に加え、トランプは米国がカナダを併合すべきだと示唆したり、最近では「オンタリオ湖」を「アメリカ湖」と改名したりしている。こうした動きに対し、カナダの指導者たちは強硬な姿勢を示す。マーク・カーニー首相は先週、トランプ政権との貿易交渉に言及し、「ネットで揶揄したり、中傷したり、強がるのはやめて、真剣に協議に取り組むべきだ」と苦言を呈した。カーニーによれば、カナダの全産業が「徐々に縮小し、消滅する」ような条件を米国が突きつけたため、交渉は決裂したという。
さらにカナダは、同国が進める動画配信プラットフォーム等でのフランス語コンテンツの促進に米国が反対していることを挙げ、企業に対するフランス語要件を米国が骨抜きにしようとしていると非難している。
両国が新たな関税を発動する引き金となった直近の貿易交渉は、2036年に期限を迎える「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の6年ごとの見直しの一環として行われたものだ。トランプ政権は現在の枠組みでのUSMCAの延長には合意しなかった。なお、トランプが直近の関税発動の根拠としたのは大恐慌時代の法律である1930年関税法第338条だ。これは、米国製品を不当に差別しているとみなした国に対して関税を課す権限を米国に与えるものである。


