北米

2026.09.08 09:00

データセンター建設に約7割が反対、トランプは反対派を非難 米世論調査

Nathan Howard/Getty Images

Nathan Howard/Getty Images

米国では党派を問わずデータセンターに対する反発が広がっている。最新の世論調査で明らかになった。ドナルド・トランプ大統領はデータセンターが地域社会に利益をもたらすとして有権者の説得を図っているが、一部の共和党候補の間では推進の姿勢を翻す動きも出ている。

地元へのデータセンター建設は、支持政党を問わず反対が多数

NBCニュースが実施した世論調査によると、自身の居住地域にAIデータセンターが建設されることについて、回答者の69%が「どちらかと言えば反対」あるいは「強く反対」と答えた。一方、「どちらかと言えば賛成」「強く賛成」とした割合は31%にとどまった。

反対派の割合を支持政党別に見ると、共和党が57%と最も低く、無党派層が71%、民主党が81%となっている。

米国内でのデータセンター建設をめぐる議論について、「よく耳にする」と答えた割合は最多の39%に上った。次いで「ある程度耳にする」が34%、「あまり聞かない」が16%、「全く聞かない」が11%だった。

これまでデータセンター誘致を支持してきた両党の候補者に対して、この問題は強力な攻撃材料となっている。

トランプ、承認しない地域は貧困・犯罪など招くと主張

こうした逆風の中にあっても、トランプは依然としてデータセンター建設を推進しており、反対派はそれに対する批判を強めている。9月4日には記者団に対し、「もし私が知事や市長なら、莫大な利益をもたらすデータセンターをできるだけ多く誘致する」と語った。さらに「貧困や犯罪、悲惨な生活を送りたいのであれば、データセンターを承認しなければいい。選択するのはあなたたちだ」と付け加えた。

また、データセンターによる電力消費の懸念に対しては、「私が承認した新たな施設はすべて自前の発電所を建設して電力を賄うため、外部のエネルギーを一切消費しない」と主張した。

同調査において、AIに対して「期待」よりも「不安」を感じていると答えた回答者の割合は70%だった。その一方で、AIツールを「頻繁に」あるいは「時々」利用すると答えた割合は、2025年6月の時点から6ポイント増の52%となっている。

データセンターを支持することに慎重な姿勢を見せる共和党議員が増える中、トランプは反対する地域社会や議員らを繰り返し激しく非難している。8月には、反対派の地域社会は「後進的で、貧しくありたいと願っている」と批判。7月にも環境保護庁(EPA)による規制を緩和し、施設の建設を容易にする計画を発表するなど、データセンター推進に向けた政策を次々と打ち出した。ただし、プロジェクトに伴う追加の電力コストは納税者ではなくデータセンター側が負担すべきだという持論は維持している。

オハイオ州で共和党が議席を失う恐れ

一方、共和党内ではデータセンターがもたらす政治的リスクへの危機感が強まっている。全米共和党上院委員会(NRSC)は最近、関連企業に対し、AIデータセンターをめぐる問題がオハイオ州での上院議席を死守する可能性の芽を摘みかねないと警告した。実際、同州のジョン・フステッド上院議員(共和党)は副知事時代にデータセンター誘致を支持していたことから、対立候補に「オハイオにおけるデータセンターの顔」と名指しされ、厳しい追及を受けている。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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