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2026.09.09 13:00

AI利用料が「エンジニアの給与」以上に、NVIDIAも認める本末転倒なコスト

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現在、テクノロジー業界で奇妙なことが起きている。人間の労働を不要にするはずだったテクノロジーが現時点では人件費よりも高くついているのだ。企業は解雇したばかりの従業員よりもコストのかかる人工知能(AI)ツールの資金を捻出するために人員削減を行っている。何万人もの雇用や生活が脅かされていなければ、この本末転倒な構図は一見のジョークとして笑い飛ばせたかもしれない。

AI導入で見合う価値を得るのはいつか

Uber(ウーバー)の最高技術責任者(CTO)はこのほど、同社がAIを活用したコーディングのための2026年の予算をわずか4カ月で使い果たしたことを明らかにした。3月までにUberのエンジニアの84%がClaude Codeを使うようになり、現在ではコミットされるコードのおよそ70%がAIによって生成されている。その利用量は膨大だった。一方、それに見合う価値が得られているかどうかは不透明だった。Uberの最高執行責任者(COO)兼社長のアンドリュー・マクドナルドは、トークン使用量はユーザーに提供された有用な機能と直接結びつかなかったと公に述べている。

Uberに限った話ではない。OpenAIに約130億ドル(約2兆270億円)を投資し、自社のコードの最大30%を生成AIで書いているマイクロソフトは、費用が手に負えなくなったため主要部門のエンジニアにAIコーディングアシスタントの使用をやめるよう指示した。ニュースサイトAxios(アクシオス)によると、とある企業では経営陣が利用上限を設定し忘れたため、わずか1カ月でClaudeの請求額が5億ドル(780億円)に達したという。これらは企業がAIを購入する際に生じているコストについての構造的な誤算だ。

Nvidia(エヌビディア)の応用ディープラーニング担当副社長のブライアン・カタンザロは率直に、自身のチームが使用するコンピューティングのコストは現在それを利用する従業員の人件費をはるかに上回っていると述べている。AI革命を支えるハードウェアを製造する同社がAIは本来支援するはずだった人間よりも高くつくと認めている。

それでも同社社長のジェンスン・フアンは、年収50万ドル(約7800万円)のエンジニアなら、年間少なくとも25万ドル(約3900万円)相当のAIトークンを消費すべきだと語っており、Nvidiaはエンジニア向けに年間20億ドル(約3100億円)のトークン予算を確保する方向で取り組んでいるという。フアンは、トークンを人材採用時の特典にすべきとも提案している。サプライチェーンの頂点に立つ同社から発せられているメッセージは明白だ。「もっと多く、もっと速く使え」だ。

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翻訳=溝口慈子

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