3. エクイニクス(EQIX)
エクイニクスは、株価の評価倍率が高い。ただ、データセンターの売上成長に加え、顧客同士を直接つなぐ相互接続サービスという強みを持つ。
エクイニクスの主要指標
・株価(2026年9月2日):1022.77ドル
・時価総額(2026年9月2日):1010億ドル(約15.76兆円)
・株価騰落率(2025年9月2日~2026年9月2日):28.84%上昇
・予想PER:58.89倍
EQIXが有力な選択肢である理由
2026年4~6月期の決算で、エクイニクス経営陣は業績見通しを「エクイニクス史上、1回の引き上げとして最大」の幅で上方修正したと説明した。
売上高は前年同期比16%増えた。為替変動の影響を除いた正規化ベースの1株当たり調整後FFO(AFFO)は18%増え、相互接続サービスの契約数は純増で9700件に達した。
AFFOは、不動産の減価償却などを調整し、REITが継続的にどれだけ資金を生み出しているかを見る指標である。
エクイニクスの相互接続事業では、データセンター内で接続する企業、クラウド事業者、通信事業者が増えるほどサービスの価値も高まる。エクイニクスはすでに大規模な接続網を持っているため、競合他社が同じ環境を再現するのは難しい。
エクイニクス経営陣は、1株当たりAFFOとほぼ同じ割合で配当を増やす方針を示している。1株当たりAFFOが年9~12%増える想定なら、配当も同程度のペースで増えることになる。
エクイニクス株は52週高値を約10%下回っている。ただ、予想PERが高いため、現在の株価が安いとは言いにくい。
4. デジタル・リアルティ(DLR)
デジタル・リアルティは、エクイニクスよりもハイパースケーラー向けの大口賃貸に重点を置いている。配当利回りもエクイニクスより高い。
デジタル・リアルティの主要指標
・株価(2026年9月2日):182.89ドル
・時価総額(2026年9月2日):690億ドル(約10.76兆円)
・株価騰落率(2025年9月2日~2026年9月2日):9.1%上昇
・予想PER:88.19倍
・FCF(2026年9月2日時点の過去12カ月):マイナス約5.07億ドル(約791億円)
DLRが有力な選択肢である理由
旺盛なデータセンター需要を受け、デジタル・リアルティは2026年の1株当たりコアFFO見通しを引き上げた。
コアFFOは、REITが保有不動産からどれだけ継続的に利益を生み出しているかを見るため、減価償却費などを調整した指標である。デジタル・リアルティは、ネットプロモート収入を除く1株当たりコアFFOの通期見通しを8.15~8.20ドルへ引き上げている。
デジタル・リアルティには約8.5ギガワットのデータセンターを開発できるIT電力容量がある。CBREが示すデータセンター空室率は1.4%にすぎず、需要に対して供給が足りない。デジタル・リアルティが保有する開発余力を使えば、需給逼迫による賃料上昇や需要拡大の恩恵を受けられる可能性がある。
重要なマイナス材料もある。大規模な開発投資を続けているためFCFはマイナスだ。顧客もハイパースケーラーに集中している。
約200億ドル(約3.12兆円)の負債を抱えているため、金利が上昇すると利払い負担も重くなりやすい。
事業内容にもエクイニクスとの違いがある。デジタル・リアルティは、顧客同士をつなぐ相互接続サービスよりも、大口顧客へデータセンター容量をまとめて貸すホールセール型事業から得る収入の割合が高い。ホールセール型事業の比率が高いことなどから、デジタル・リアルティ株はエクイニクスより低い評価倍率で取引されている。


