アジア

2026.09.08 07:30

上海協力機構首脳会議が閉幕 議長国キルギスが推進する壮大な計画

上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するため、キルギスの首都ビシケクに到着した中国の習近平国家主席(中央左)を出迎えるキルギスのサディル・ジャパロフ大統領(中央右)。2026年8月30日撮影(Kyrgyz Presidency/Anadolu via Getty Images)

上海協力機構(SCO)首脳会議に出席するため、キルギスの首都ビシケクに到着した中国の習近平国家主席(中央左)を出迎えるキルギスのサディル・ジャパロフ大統領(中央右)。2026年8月30日撮影(Kyrgyz Presidency/Anadolu via Getty Images)

中国、ロシア、インドをはじめ、ユーラシア大陸の多くの国々を1つの枠組みの下に結集させる上海協力機構(SCO)は、地球上の人類の半数以上を包含する組織だ。8月31日~9月1日にかけて中央アジア・キルギスの首都ビシケクで開催されたSCO首脳会議には、加盟国がさまざまな目的を持って一堂に会したが、その主眼は地政学的な課題より経済的な発展に置かれていた。

SCOには、共通の目的のために自国の国益を犠牲にする動機がほとんどない、地政学的な競合関係にある国々が群雄割拠している。中国とインドはアジアの覇権を争っており、インドとパキスタンは宿敵関係にある。ロシアと中国は一部の分野では戦略的に協力しつつも、中央アジアでは経済的影響力を巡って競合しており、近年では中国が優勢になっている。SCO加盟国間の協調は限定的で、同機構そのものより二国間関係の方が結果を左右することが多い。

だが、こうした内部の不一致があるからといって、SCOを軽視するのは誤りだ。SCOの安全保障体制は、北大西洋条約機構(NATO)とは異なる。むしろSCOは、それぞれ独自の課題や優先事項を持つ加盟国間で、協力の習慣や制度的な関係、通商経路を構築していく「能力構築プロジェクト」として捉える方が適切だろう。現在、SCO加盟国間の協力を推進しているのは、経済的な優先課題だ。

投資の推進で重要な役割を果たしてきた中国

SCOは四半世紀にわたり、貿易、投資、社会基盤、エネルギー、金融分野での協力拡大を目指してきた。同機構は制度的枠組みを整備しながら、ユーラシア大陸全域で投資を円滑に動かすための仕組みを徐々に構築しつつある。

この過程で最も重要な役割を果たしてきたのが中国だ。中国政府は自ら推進する巨大経済圏構想「一帯一路」に関連する広範な経済的枠組みを推し進めるための国際機関として、SCOを活用してきた。しかし、こうした動きは中国だけによるものではない。ロシアやインドも同機構を通じてさまざまな形で経済的な取り組みを進めてきたほか、中央アジア諸国もSCOの会合を利用して資本を誘致し、社会基盤整備の協力を得ようとしてきた。

エネルギー分野はその初期の好例だ。2007年にビシケクで開かれたSCO首脳会議で、加盟国はエネルギー協力の強化を支持し、ロシアとカザフスタンは地域的なエネルギーネットワークの統合の深化を提唱した。この取り組みは、一部が想定していたような統一されたエネルギー市場の実現には至らなかったが、SCOが商業的利益を集約し、時にはそれを具体的な計画へと転換させるための政治的枠組みを構築できることを示した。最大の成果は、中国にとって最も重要なエネルギー供給経路の1つとなった、同国とトルクメニスタンを結ぶ天然ガスパイプラインの整備だった。

SCOは、まとまりのある経済圏として機能するには依然として緩やかな結び付きにとどまるかもしれないが、中国は投資の約束を活用し、同機構に実質的な重みを加えることができる。経済的な相互依存は、外交的な宣言だけでは成し得ないことを実現し、組織が存続する意義をもたらす。

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翻訳・編集=安藤清香

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