そして2027年初頭になると、アップルは消費者向けiPhone 18ファミリーの市場投入によって、その年2度目の大きな瞬間を迎える。その時期は、中価格帯やハイエンド機に迫る性能を持つ高コスパな「フラッグシップキラー」と呼ばれるAndroidスマートフォンにとって、絶好の商機だった。そこへ今度は新たなiPhoneの波が押し寄せ、それに伴う大量のメディア報道とオンライン上の論評が発生し、3月にバルセロナで毎年開催される「Mobile World Congress(MWC)」が生み出す報道量を薄めることになる。
その間、アップルは一般消費者向けスマートフォンで新たに世間の注目を集める機会を得る一方で、プロフェッショナル向け端末に搭載された新テクノロジーから6カ月の期間を空けることができる。より多くのiPhoneを、より頻繁に投入し、競合他社がメディアの注目を獲得する機会を奪うことは、アップルにとっての勝利であり、競合に圧力をかけることになる。
アップルの動向はアプリ開発者とiPhone所有者への締め付けを示唆
AIサーバーファームによる莫大な需要に伴い原材料コストが上昇していることや、ホルムズ海峡周辺での地政学的緊張が続いていることを考慮すると、短中期的にはアップル製ハードウェアの部品コストが低下する可能性は低い。値上げによってこれらのコストの一部を賄うことはできるものの、同社の最終利益を維持するためには、他の収益源の業績を向上させる必要がある。
「App Store」は、同社がさらなる財務的リターンを得るために頼ると見られるサービスの一つだ。Bloombergのニュースレター「Power On」でマーク・ガーマンは、長年にわたりApp Storeのリーダーを務めてきたフィル・シラーをはじめとするアップルの役員人事に触れ、シラーと新CEOのジョン・ターナスとの間でApp Storeの将来を巡る意見の相違がある可能性を指摘している。
「ターナスとサービス部門責任者のエディー・キューは、App Storeからさらに多くの資金を稼ぎ出し、利益率を向上させ、プラットフォームからさらなる継続課金(リカーリング)収入を搾り取る方法を模索したいと考えている。一方でシラーは、そうした動きは開発者や各国政府をさらに刺激するだけだと考えているようだ。社内での衝突などがあったわけではないが、彼はそのような方針に関与したくなかったのだ」


