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I am the Chairman of ESG Quant fund manager, Arabesque Partners.

Yagi Studio / gettyimages

国連グローバル・コンパクト・ネットワークの創設メンバーであり、私の友人で同僚でもあるゲオルグ・ケルは最近の新聞への寄稿の中で、「S世代」の概念を紹介した。彼はこの世代を、前向きな変化を生み出す持続可能性の力を理解し、自身の「現在の」決定と行動が将来世代の生活の質に影響を及ぼすことを自覚している人たちだと定義する。そして、S世代は言語も経歴も様々なあらゆる層の人たちを指すものだと述べ、記事の最後で読者に対し、「あなたはこの世代の一員か?」と尋ねている。

深刻化する気候変動の問題から私たちがいかに地球を守り、二酸化炭素(CO2)排出量の少ない将来への方向転換を推進できるかについて、各国のリーダーたちが一堂に会する会議が開催されている。これは、ここ何年もの間で、いや、恐らく歴史上、最も重要な会議だといえる。その会議が前半を終了した今、私たちは自分がこの世代の一員であるのかどうか、自らに問うてみることができるのではないだろうか。

S世代は、私たちの社会の存続においてその重要性が一層高まる「環境と社会、企業統治(ESG)」の問題を気に掛ける人たちだ。私たちは現在、非営利団体「サステナビリティ会計基準審議会(SASB)」が設定した基準のおかげで、ESG関連の問題について評価や報告を行うことができる。投資家やその他の利害関係者らは、企業が関連の産業にとって重要なESGの問題でどのような実績を挙げたか評価し、S世代の顧客たちはその評価に基づいて、購入に関する決定を下すことができる。

「S世代」の概念の背後にあるのは、重要かつ示唆に富んだ考え方だ。世代をいかに認識し、定義するかについてだけでなく、私たちがビジネスの方法から日々の行動まで、生活の中にどれほど積極的に持続可能性を取り入れていく必要があるかにおいての革新的な枠組みである。

世代に名称を付けることは、いまや珍しいことではない。第二次世界大戦後のベビーブーム世代よりも後、1960~80年代初めまでに生まれた世代を指す「X世代」、そして1980年代から2000年代初頭までに生まれた「Y世代」(ミレニアル世代とも)。まだ出生年に関する定義にあいまいさが残る「Z世代」などとの名称がある。

S世代は、普通に言うところの「世代」とは異なる概念だ。矛盾した言葉をつなぐ撞着(どうちゃく)語法的な表現のようではあるが、特定の年齢層を指すものではない。地球の資源は有限であり、将来の人類の「明日」を守るためには新たな手法が必要であるとの見解に基づいた共通の考えによって、定義されるものだ。こうした価値観を持っていることは、買い物の仕方や暮らし方など、あらゆる方法で表現することができる。選ぶ食べ物や衣服、休暇の過ごし方、暖房の方法、通勤の方法、投資の方法などでも示すことができる。

ただ、重要なのは次の点だ。S世代の一員になることは、一夜にして生活様式をすっかり変えてしまうほどに、極端に何かを変えることではない。毎日の生活における決定によって私たちが知らず知らずに生み出している矛盾に対し、今以上に意識を向けていくということだ。私たち一人ひとりのために、そして次の世代のために、小さなことから少しずつ変えていくということだ。小さなことでも、集団が実行すれば大きな変化になり得る。

私たち全ての目の前に、課題と機会がある。持続可能な世界を支援するための決定をしていくと、それぞれが個人として約束することだ。私たちが「全員そろって」これを実行することが重要なのだ。

私はS世代の一員でありたい。そして、そうなるために努力をするつもりだ。あなたはどうだろうか?

編集 = 木内涼子

 

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