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2026.09.07 09:47

自動化の前にやるべきこと AI時代のCEOが語る事業構築の原則

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AIを使った事業構築について創業者向けのカンファレンスで話すとき、私はしばしば、会場にいる誰もがすでにエージェント型AIを十分に使いこなし、チームを自動化し、高度なシステムを構築しているものと思い込んでいる。だが実際に目にするのは、ツールと熱意はあっても、つながったオペレーティングシステムを持っていない人が大半だという現実である。この欠けたピースこそ、多くのAI導入が意図した通りに機能しない理由であり、同時に私が従業員1人で8桁規模の会社を運営できている鍵の1つでもある。​

まずデータから始める

単一目的のツールがうまく機能しないことが多いのは、データレイヤーが欠けているからだ。広告やコンテンツから在庫、財務に至るまで、ビジネスにおけるすべての機能が単一のデータレイヤーに統合される必要がある。これらのシステムが相互に連携していれば、業務全体をスマートに運営できる。しかし、連携していなければ、すでに1週間も在庫切れになっているSKU(最小管理単位)に対して、代理店が広告クリエイティブを最適化し続けるといった事態に陥りかねない。​

私が目にする最も一般的な過ちは、企業が土台を構築する前にAIツールの開発へ飛びつくことだ。正しい順序は、クリーンで読み取りやすいデータウェアハウスから始まる。どのソフトウェアを使うにせよ、原則は同じだ。データが読み取れなければ、その下流にあるすべてが悪い出力を返す。​

社内データが整ったら、次のステップは外部インテリジェンスを重ねることだ。既存顧客について知っていることには価値がある。だが、あなたの会社をまだ一度も聞いたことがない人々についてはどうだろうか。私はPerplexityのようなツールを使って大規模な市場調査を行い、消費支出、金利感応度、競合の動きに関するシグナルを取り込んでいる。あなたのカテゴリーは強気相場なのか、弱気相場なのか。高い借入コストは、あなたが販売するものへの需要を弱めているのか。そうした文脈は、自社データと並んでシステムに組み込まれるべきものだ。​

何かを構築する前に、目標を定義することだ。それがエグジット時の評価額であれ、売上目標であれ、顧客獲得のしきい値であれ同じである。目標が定義できたら、順序立てて構築する。私は一連の「もし〜なら、次に〜」というステップに従っている。すべてのデータを1カ所に集められれば、それを解釈できる。解釈できれば、意思決定ができる。そこから意思決定レイヤーを構築し、次に実行レイヤー、評価レイヤーを構築する。最後に出力をデータへ戻し、ループを閉じる。各ステップは、次のステップに進む前に構築され、検証される。​

最初に何を構築すべきか

新しい機能を構築する前に、AIは自ら意思決定を行うためではなく、人間が意思決定を行うために必要な情報を提供するために活用すべきだ。LLM(大規模言語モデル)は平均値で訓練されているため、返ってくる答えも平均的なものにとどまる。創業者が何かをつくるのは、ひらめきがあり、他とは異なる独自の優位性があるからだ。AIには賛成材料、反対材料、その中間にある要素を提示させればよい。そのうえで、人間であるあなたが判断するのである。​

最初に注力すべき機能は、すでに存在するものを最適化する機能だ。目を引く新機能を構築する前に、私は事業がどこで失速しているのかを知りたい。たとえば在庫切れだ。かつては何百ものSKUについてコンバージョン率と日次トラフィックを追跡するにはチームが必要で、それでも結果は信頼しにくかった。今ではAIシステムがそれを瞬時に行い、そのシグナルを購買判断へ直接流し込んでいる。実際に利益率を動かすのは、地味な業務改善なのである。​

これから始める人への私のアドバイスは、チャットではなく構造化された「プロジェクト」機能を使用し、そこからできるだけ早くコーディングへと移行することだ。LLMとのチャットは、新しい会話を始めた瞬間に文脈が失われてしまう。これに対してプロジェクト機能は、AIに対して定義された役割と限定されたスコープ(範囲)を与える。また、これまでコードを1行も書いたことがない人にとっても、コーディングは今や本当に手の届くものになっている。目指すべきは、あなたが眠っている間にも稼働する、ビジネスの配管とパイプとなるシステムを構築することだ。​

これらを機能させるには、CEOが細部に入り込む必要がある。経営陣の関与なしに構築されたシステムはサイロ化し、分断される。そしてAIツールを使って実際に入り込み、構築を始めることは、かつてないほど容易になっている。​

全員を同じ場に集める

導入に関して最もよく受ける質問は、抵抗を生まずにチームをどう巻き込むかというものだ。答えは、CEOから最も新しい社員まで、すべてのステークホルダーを1カ所に集めることだ。共有ドキュメントを開き、全員にこう尋ねる。「毎日やっていることの中で、時間は取られるが事業を前進させていないものは何か」。そうした作業をAIが数時間ではなく数分で処理できるなら、人々は本来その会社でやるために加わった仕事に時間を使えるようになる。どの部門にも、こうした非効率は存在する。そこから先は、成長したい人は成長し、そうでない人は自らその選択をすることになる。​

津波は迫っており、今こそ水に入るべき時だ。専門家である必要はない。AI企業でさえ、自社ツールに何ができるのかを常に新たに発見しているのだから、専門家など誰もいない。波が到達するまで待ってはいけない。まず始め、何かを構築し、使いながらその言語を学ぶことだ。​

forbes.com 原文

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