一方、ベイリーはジェイコブ・ピンターがホストを務めるNASAの人気ポッドキャスト番組「Curious Universe」に出演した際、これまでに発見された系外惑星は巨大ガス惑星が大半を占めている事実について「太陽系を作り出した惑星形成モデルが、銀河系で起きている惑星形成の唯一のタイプではない」ことを意味するとして「太陽系は全宇宙共通の設計図というわけではない」と述べている。
惑星系形成の普遍的な設計図など存在しないかもしれないとの仮説を立てている天文学者もいる。
太古の昔から生成され続けている雪の結晶に同じものが2つとできないように、今後発見される恒星系はどれもみな、完全に唯一無二の存在なのかもしれない。
それでも、NASAの推定によると銀河系には数千億個もの恒星が存在するのだから、まるで太陽系の生き写しのような惑星系が見つかることがないとは言い切れないだろう。
ベイリーは、NASAのポッドキャスト番組で「(ローマン望遠鏡の)広視野観測装置は重力マイクロレンズ法を利用する」として「その目的は、地球や火星、木星により近い距離にある軌道を公転する、より小型の惑星を対象とした観測史上最も包括的な全数調査を実施することだ」と説明した。
トランジット系外惑星探索衛星(TESS)宇宙望遠鏡の観測データに基づき、1万個という驚くべき数の系外惑星候補を発見した最近の研究を率いた米プリンストン大学の天体物理学者ジョシュア・ロスは、インタビューで、ローマン宇宙望遠鏡はそれよりはるかに多くの系外惑星を発見する可能性があると語った。
ロスによると、自身が率いた国際天文学者チームがトランジット法を用いて最終的に発見した惑星候補の宝庫は、大部分が木星型惑星のホットジュピターであることが判明した。
ホットジュピターは、ロスのチームが新たに発見した惑星全体の9割を占めていたという。
最新の超高性能宇宙望遠鏡が次々と稼働を開始する中で、宇宙探査の新たな黄金時代が到来しつつあると、ロスは指摘する。さらに、今後10年間で新たな惑星候補の発見が爆発的に増える可能性があると、ロスは予測している。
ローマン宇宙望遠鏡により、新たな惑星の発見ラッシュが続くことになると、ロスは見込んでいる。しかしながら、ローマン望遠鏡と連動して用いられる予定の重力マイクロレンズ法は、1つの難点を潜在的に抱えていると、ロスは続ける。
ローマン望遠鏡によって新たに検出される惑星の大半は「非常に暗い恒星の周囲にあるものになる。これらの恒星は、今回のトランジット探査で対象とした恒星よりもはるかに暗い。そのため、惑星候補のうちで惑星であることの裏付けはどのくらいかを確認するのが極めて難しくなる」と、ロスは指摘している。


