「Arcade.gov」は、クラシックなアーケードゲームを政治色の強い政策プロパガンダに仕立てた、新設のブラウザ向けポータルだ。ホワイトハウスによる著作権侵害に当たる可能性が高いが、セガ、ソニー、マイクロソフトなどゲーム大手は沈黙を守り、政治的な反発を招くリスクを抑えている。
ホワイトハウスがゲーム公開、テトリスだけが反応
ホワイトハウスは米国時間9月3日、Arcade.govを公開した。「ビルド・ザ・ウォール(Build the Wall)」は、ブロックを積み上げる『テトリス』風ゲームだ。「リオ・ラン(Rio Run)」は『スネーク(Snake)』を下敷きにし、プレーヤーが在留資格のない移民を捕まえる。「フラッピー・ビル(Flappy Bill)」は『フラッピーバード(Flappy Bird)』を模倣したゲームで、法案を運ぶハクトウワシを操作し、ワシントンD.C.を進む。
ホワイトハウスはサイトの宣伝素材で、セガを象徴する往年のロゴを「MAGA」に改変した。予告動画には、XboxとPlayStationの起動時演出をまねたアニメーション画面も使った。
『テトリス』の知的財産(IP)を管理するザ・テトリス・カンパニーはXで、トランプのゲーム制作には関与していないと表明した。ザ・テトリス・カンパニーは「著作権侵害を非常に重く受け止めている」とも述べた。
ザ・テトリス・カンパニー以外で知的財産を使われた企業は沈黙している。ソニー、任天堂、マイクロソフトなどは、9月5日午後時点でホワイトハウスの企画について公にコメントしていなかった。
名作ゲーム5本を次々模倣、ロゴや起動画面まで流用
「ビルド・ザ・ウォール」は『テトリス』の模倣作で、「リオ・ラン」は『スネーク』を模倣している。「フラッピー・ビル」は『フラッピーバード』の模倣作で、『フラッピーバード』の商標はFB Zanorg Holding LLCが保有する。
「サプライ・ライン(Supply Line)」は、ワーナー・ブラザース・エンターテインメントが権利を持つアーケードゲーム『タッパー(Tapper)』を短くしたような作りだ。「トランプ・セービングス・タイクーン(Trump Savings Tycoon)」は、任天堂『ダックハント』に代表される古典的なアーケード/射的型シューティングのスタイルを緩く模倣している。
セガ楽曲やゲーム機起動音まで、宣伝素材にも既存作品を使用
ホワイトハウスはセガの象徴的なロゴを「MAGA」に変え、ゲームを宣伝した。さらに、1991年にメガドライブ(北米名ジェネシス)向けに発売されたアクションゲーム『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の最初のステージ「グリーンヒルゾーン」の楽曲を使った。
宣伝用の予告動画は、マイクロソフトのXboxとソニーのPlayStationの起動画面や起動音もそのまままねていた。



