攻撃型潜水艦デラウェアは、米海軍でデラウェア州にちなんで命名された7隻目の艦艇だ。デラウェア州は、米国建国の13植民地のうち最初に合衆国憲法を批准したことから「ファースト・ステート」とも呼ばれる。
初代デラウェアは大陸海軍時代の1776年に進水した24門フリゲートだ。この艦は翌年、英国海軍に拿捕され、同じ艦名のまま同海軍で就役した。その後、民間に払い下げられ、「ユナイテッド・ステイツ」という名前で運用されたあと、今度はフランス側に売却された。その頃には名前は「ドーファン」になっていた。
1798年から1869年までに、米海軍では「デラウェア」という名前の軍艦がさらに4隻就役した。それぞれ20門艦、74門戦列艦、外輪式蒸気艦、スクリュー式蒸気艦となっている。
「デラウェア」の直近の前代艦は、第一次世界大戦前に建造されたデラウェア級弩級戦艦の1番艦「デラウェア(BB-28)」だ。主砲の305mm砲10門をすべて艦の中心線上に配置したデラウェアは、建造当時、世界で最も強力な戦艦だった。また米海軍の主力艦として、故障を起こさず24時間連続で全速航行する能力を備えた初の艦でもあった。米海軍のデラウェア級戦艦はもう1隻、姉妹艦として「ノースダコタ(BB-29)」が建造され、就役している。
現在のデラウェアは、バージニア級潜水艦の第3期契約(ブロックIII)で建造された8隻の最終艦にあたる。ブロックIIIでは艦首が再設計され、発射管に大径の発射筒「VPT(バージニア・ペイロード・チューブ)」2基を採用したほか、ソナーが空気充填の球形アレイから水充填の「LAB(大開口艦首)」アレイに変更されている。7代目デラウェアは2020年4月に就役した。
米国と英国、オーストラリアによる安全保障の枠組み「AUKUS(オーカス)」に基づく現行の計画では、米海軍の中古のバージニア級潜水艦3隻がオーストラリアに移転される見込みとなっている。3隻はオーストラリア国産の潜水艦が2040年代に就役するまでのつなぎ役として期待されており、運用可能期間が少なくとも20年残っていることが求められている。


