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北米

2026.09.05 13:46

北米最大の送電網で「AIデータセンター」が真っ先に停電する可能性

Adobe Stock

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連邦規制当局は、米国のすべての送電網運営会社(計6社)に対し、最大規模の顧客向け規則の書き換えを命じた。これに最初に答えたのがPJMインターコネクション(PJM)であり、その回答は、AIデータセンターへの電力供給の条件として、タービン市場が期限内に供給できない新たな電源の確保を義務付けるものだった。

送電網の電力が不足したときには、誰かが使用量を減らさなければならない。6700万人の米国人に電力を供給する送電網を運営するPJMは、現在、電力削減の対価を支払っている工場や企業よりも先に、AIデータセンターの電力を最優先で削減することを提案した。

この順番待ちを回避する方法が1つある。自前の電源を建設することだ。

しかし、それは新規に建設されたものでなければならず、2027年3月までに証明される必要がある。GEベルノバのガスタービンの製造枠は、すでに2031年まで予約で埋まっている。これが現在のAIデータセンター電力の現状だ。依存することが許される前に、あらかじめ供給を証明しなければならないのである。

PJMは新規の大口需要を後回しに

基準となるしきい値は1拠点あたり50メガワットで、これはおおむね中規模のデータセンター・キャンパスに相当する。これだけの規模を持ちながら自前の電源を持たない施設は、PJMが「暫定サービス」と呼ぶ対象に分類される。暫定とは、送電網が逼迫した際に真っ先に制限を受けることを意味する。

これは一律の遮断ではなく、その違いは見かけ以上に重要である。PJMが削減するのは実際に必要なメガワット分だけであり、不足が発生している区域だけであり、その不足が続く間だけだ。自社が置かれている本当の立ち位置を示すのは、支払われる報酬である。使用量を削減した他のすべての需要家には満額の報酬が支払われるのに対し、暫定サービスの対象者は半額しか受け取れず、PJMはそれさえも辞退することを提案している。

PJMには、こうした対応を取るもっともな理由がある。同社は数年先に必要となる予備容量を確保するためのオークションを運営しているが、直近のオークションでは価格上限に達したにもかかわらず、なお6831メガワット不足した。容量不足が発生するのは2回連続のオークションとなった。

筆者は6月、テック大手は利用料金の高騰よりも順番待ちを恐れていると論じた。今回の規則は、まさにその恐怖が料金体系として明文化されたものだ。

AIデータセンターは自ら供給能力を証明せよ

PJMが認めるのは、新規のガス発電所建設だけではない。既存の発電所のアップグレードも認められる。稼働を停止した発電所の再開も同様だ。また、要請に応じて需要を削減することに同意することでも要件を満たせる。認められないのは、他者が使用している既存の電力を買い取ることだ。この規則を一言で言えば、「その電力は、自社にとって新しいだけでなく、送電網にとっても新しいものでなければならない」ということだ。

したがって、問題は「電力が存在しないこと」では決してなかった。問題は、電力が「新規」でなければならず、しかも「スケジュール」に間に合わせなければならないことだ。2027年6月1日のサービス開始に対し、証明資料の提出期限は3月1日、最終確認は4月1日となっている。筆者がこうしたプロジェクトを率いる立場であれば、このスケジュールに全神経を注ぐだろう。プロジェクトチームがサービス開始日にばかり気を取られ、その3カ月前に設定された証明期限を見落としているケースを、これまで何度も目にしてきたからだ。

PJMが認める方法のうち、2つはどちらの期限よりもはるかに長い時間を要する。ガスタービンはその最たる例であり、GEベルノバの受注残はこの夏、116ギガワットに達した。新規の発電所を送電網に接続するには、さらに時間がかかる。現在、全プロジェクトの半数において、接続までに5年以上を要しており、2000年から2020年の間にこの申請列に並んだプロジェクトのうち、2025年末までに稼働を開始したのはわずか13%にすぎない。敷地内に自家発電設備を建設すればその順番待ちを回避できるため、これが大きな魅力となっており、この開発の進展度を読み解く上で、エヌビディアのチップではなく変圧器の数を数える方が重要とされる理由もそこにある。

ここでデータセンター自体が禁止されているわけではない。安定的に供給される電力は、自ら持参するものになりつつあり、しかもそれは新規の電源でなければならないということだ。

FERCが全米の送電網に同様の対応を命令

この方針をPJMが独断で決めたわけではない。6月18日、連邦規制当局(連邦エネルギー規制委員会:FERC)は、全米6つの地域送電網運営会社に対し、極めて大規模な顧客を接続するための規則の正当性を証明するか、あるいは規則を書き換えるよう命じた。与えられた期間は60日間だった。6月18日から60日後は8月中旬であり、PJMは8月13日に申請を行った。

同じ命令は、中西部、グレートプレーンズ、カリフォルニア、ニューイングランド、ニューヨークを管轄する運営会社にも下されている。そのため、PJMの申請は例外ではなく、今後の先行事例と言える。テキサス州にいたっては、この命令すら不要だった。同州は連邦政府の管轄外で独自の送電網を運営しているが、それでも動いた。8月3日、テキサス州は接続申請の受け付けを凍結し、合計200ギガワットの需要を求める250〜300件のプロジェクトの監査を命じた。この200ギガワットは、テキサス州がこれまでに同時に使用した最大電力の2倍以上に相当する規模である。

PJMの主張はシンプルであり、理にかなっている。暫定サービスを利用すれば、まだ存在しない電力を求めて何年も待つ代わりに、今すぐ接続することができる。そして、電力がカットされるのは実際の不足時に限られる。接続の順番を待つ開発者にとって、これはペナルティではなく、一種の取引(トレードオフ)なのだ。

同時に、それは交換条件でもある。より早く参入できる代わりに、PJMが求める新規電源をPJMのスケジュールどおりに提供するまでは、送電をカットされるリスクを自ら負うことになる。

関心は「6月」に集中するが、真の期限は「3月」だ

したがって、AIデータセンターの電力計画において、50メガワット規模の拠点を2027年6月以降に稼働させる場合、問題は電力を購入できるかどうかではない。確保した電力が「新規」とみなされるかどうか、そして社内の誰が「3月の提出期限」の責任を負うか、である。

誰も名乗り出なければ責任者は不在のままであり、期限が延期されることもない。圧力は一方向にのみかかっている。バージニア州のデータセンター税も、送電網運営会社からではなく、州議会を通じて現れた同様の懸念の表れだった。3月1日の期限には、責任者が必要だ。確実に責任者を決めておくことだ。

forbes.com 原文

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