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AI

2026.09.07 09:30

企業AIの未来を決めるのは、単一モデルではなく最適な組み合わせだ

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AI戦略は、規模の追求から用途への適合へ

規模から適合へというこの転換は、製品戦略の観点から見て決定的に重要である。勝つのは、モデルの大きさを競う指標を追いかける企業ではない。顧客を知り、解決すべき問題をよく理解した上で、それを効果的に解くモデルを選ぶ企業、さらには自ら開発する企業である。

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AIへの向き合い方が大きく変わったということだ。市場のこれまでの段階を支配していたのは、技術上の野心だった。最大のモデルを作り、ベンチマークで他のすべてのモデルを打ち負かし、規模の限界を更新する。市場の初期にはこうした姿勢が必要だった。とはいえ、それだけではもう足りない。

マイクロソフトのCEOサティア・ナデラは最近Xで、特定の1社に縛られて抜け出せなくなる「ロックイン」に警鐘を鳴らし、AIを使う企業は、データの管理や利用を自ら決められることを、最も重視すべき課題の1つに据えるべきだと論じた。

「モデルの提供事業者が公開データでモデルを学習させられるという、フェアユースの権利からは大きなイノベーションが生まれます。それは必要な権利です。とはいえ、その同じ事業者が、蒸留(あるモデルの出力などを使い、別のモデルに能力を引き継がせる手法)には厳しい条件をつけて縛りながら、顧客が自社のサービスをどう使い、どんなやり取りをしたかというデータからは自分たちが学ぶ権利を手放しません。それが当たり前になっているのは皮肉なことだと感じます」とナデラは述べた。

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「学習が1方向にしか流れないなら、経済的な価値は、知識そのものを生み出した側ではなく、学習のためのインフラを持つ側に集まっていきます。だからこそ、学習インフラをすべての企業に行き渡らせ、各社が自社の学習と改善の循環を自ら管理できるようにすることが欠かせないのです」。

今や市場は次の段階に入った。実行力、効率、そして目的への適合が、これまで以上に重視される段階である。重要な問いも変わる。「最大のモデルを持っているのは誰か」ではない。「何を成し遂げたいのか。それを実現する最も効率のよい方法は何か」である。

こうした考え方をとると、多くの場合はハイブリッドな構成になる。1つの製品の中で、重要で価値の高い一部のタスクにはフロンティアモデルを使い、それ以外のタスクには特定領域向けの小型モデルを使う。こういった組み合わせによって、企業は性能を上げ、コストを下げ、ユーザー体験も良くできる。

市場が評価するのは、技術からではなく問題から出発する企業である。仕事の中身、データ、リスク、コスト、ユーザー体験を理解した上で、最も良い結果を出すモデルの構成を選ぶ。そういう企業が優位に立つ。これはどんな製品開発にも当てはまってきたことであり、AIでも変わらない。

あらゆる用途で最適となる、万能のモデルは存在しない。AIで勝つ戦略は、使える中で最大のモデルを投入することではない。その仕事に合ったモデル、あるいはモデルの組み合わせを使うことである。

(forbes.com 原文)

翻訳=酒匂寛

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