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欧州

2026.09.05 09:00

シチリア島の町が「1ユーロ」で住宅を提供 効果を上げるイタリアの過疎化対策

イタリア南部シチリア島ナロ(Adobe Stock)

住宅価格の1ユーロに加え、法的手数料や不動産登記税などの費用も発生し、購入者は対象物件を改修するための十分な資金と具体的な計画があることを証明しなければならない。南欧の不動産情報サイト「イデアリスタ」によると、改修工事には保険の加入または銀行による保証が必要で、所定の期間内に完了させることが義務付けられている。この条件は理にかなっている。取り組みの目的は村や町を再生することであり、老朽化した住宅を新たな所有者に引き渡すだけで、空き家のまま放置しておくことではないからだ。

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ナロは、最寄りのビーチまで車で20分、シチリア島南部の主要な海岸まで約1時間の距離にある。ここはワインの産地でもあり、豊かな農業の伝統が根付いている。

イタリアに移住するには

イタリアへの移住を希望する日本人にとって、不動産を購入しただけでは現地に居住する資格は得られない。日本人は180日間のうち最大90日間、同国にビザ(査証)なしで滞在できるが、それ以上の期間に及ぶ場合は適切な長期滞在許可が必要となる。

2025年3月までは、イタリア系の血筋を持つ外国人は、他の法的要件を満たし、国籍の継承が途切れていないことを証明できる場合、曽祖父母やそれ以前の祖先を通じてイタリア国籍を取得できる可能性があった。だが、イタリアの新たな法律により、この取得経路は大幅に制限されることとなった。現在では、海外で生まれた新規申請者の場合、原則として、イタリア国籍のみを有する(または死亡時に有していた)親または祖父母がいることが要件となっている。別の取得経路として、イタリア国籍を持つ親が国籍を取得した後、申請者の出生または養子縁組の前に少なくとも2年間継続してイタリアに居住していた場合、国籍取得の対象となる可能性がある。

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それ以外の場合、退職者などで年間3万1000ユーロ(約560万円)を超える収入があれば「選択的居住」ビザを取得する道がある。ただし、この収入は年金や不動産賃貸料などの個人的な収入でなければならず、給与や事業からの収入は対象外となる。

労働者の場合は、イタリアの「デジタルノマド」ビザを検討してみよう。この制度では、少なくとも6カ月間のリモートワーク経験があり、年収が2万8000ユーロ(約508万円)以上あれば、1年間の滞在許可が与えられる。いずれのビザも居住国のイタリア領事館で申請し、入国後に居住許可の手続きを取る流れとなる。

イデアリスタには、カンマラタ、ムッソメリ、トロイナなど、1ユーロ住宅を提供しているイタリア各地の情報が掲載されている。ナロの1ユーロ住宅の購入を希望する場合、公式サイトから申請することができる。このサイトは英語を含む複数の言語に対応しており、購入者が手続きを段階的に進められるようになっている。

forbes.com 原文

翻訳・編集=安藤清香

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