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リーダーシップ

2026.09.04 16:44

AI時代のクライアント期待値の変化、エージェンシーはどう適応するか

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技術の急速な進歩に伴ってクライアントの期待が変化するなか、エージェンシーは納期の短縮から測定手法にいたるまで、あらゆる面でプレッシャーの高まりを感じている。AIによって迅速さの基準が引き上げられる一方で、エージェンシーが真の価値を提供しているかどうかがクライアントから見えやすくなった。同時に、マーケティングの責任者たちは、キャンペーンが単に注目を集めるかだけでなく、エージェンシーの業務がビジネスの業績にどう結びついているかをより厳密に見極めようとしている。

こうした変化は、事前の期待値を一変させ、強固なエージェンシーとクライアントの関係性のあり方を再構築しつつある。エージェンシーにとっての課題は、新たなテクノロジーやスピードの測定指標に追われるなかで、的確な判断力やクリエイティブな思考力を失わないようにすることだ。ここでは、「Forbes Agency Council」のメンバーが、変化するクライアントの期待に応えるために、彼らのチームが過去数年間にわたりどのように適応してきたかを紹介する。

1. AIが納品スケジュールを短縮した

AIは、スケジュールに対するクライアントの期待を根本から変えた。現在、多くのクライアントが、あらゆるマーケティング施策を大幅にスピードアップして納品できると考えている。これに対し、我々は人間による厳格なレビュー体制を維持しつつ、AI支援による実行を軸としたワークフローの再構築を行うことで適応した。納期の短縮は価値あるものだが、それは正確性、戦略、そして測定可能なビジネス成果が損なわれない場合に限られる。──アジャイ・プラサドGMR Web Team

2. デジタル製品へのスマート機能の組み込み

過去2年間で最も変化したクライアントの期待の一つは、現代のデジタル製品がAI搭載機能や自動化を考慮しているべきだという前提だ。我々のチームは、新たなAIツールを常に把握し、単に技術のための技術を追加するのではなく、AIが有意義な価値を創出できる領域をクライアントが見極められるよう支援することで適応してきた。──ジョーダン・エデルソンAppetizer Mobile LLC

3. 質の高い見込み顧客がパイプラインの成長を牽引する

私の経験上、クライアントはもはやリードの量だけでは満足しない。それらのリードが実際にパイプラインへ移行できるかを知りたがっている。そのため、我々はキャンペーンを開始する前に、適切な理想の顧客プロファイル、より強力な購買意欲のシグナル、そして営業部門とのより緊密な連携に焦点を当てることで適応してきた。──タウシフ・シェイクAlmoh Media Inc


Forbes Agency Councilは、PR、メディア戦略、クリエイティブ、広告などの分野で成功を収めているエージェンシーの経営陣を対象とした、完全招待制のコミュニティである。入会資格の確認はこちら。


4. フィードバックの遅れが勢いをそぐ

納品に対する期待と、フィードバックの現状との乖離が問題になっている。クライアントの担当者が多くの業務や会議に追われ、タイムリーなフィードバックを行えないことがあり、スケジュールを維持し、彼らのアイデアや目標に沿った成果物を作成することが困難になる。我々はアウトプットと成果に責任を負っているが、それを成功に導くための要因を自分たちでコントロールすることがますます難しくなっている。──ジョシュ・ユーディンThe Academy of Marketing

5. マーケティングの売上に対する説明責任の高まり

クライアントは現在、インプレッション、ビュー、エンゲージメントだけでなく、真のROI(投資対効果)の証明を求めている。彼らは、マーケティングが売上、パイプライン、収益にどのように影響しているかを知りたがっている。我々は、強力なペイドメディアチームをサービスの一部として構築し、ROAS(広告費用対効果)とコンバージョンパフォーマンスを追跡することで適応した。これにより、キャンペーンによる露出を、測定可能なビジネスの成長へと結びつけている。──サラ・ツアービルMedia Frenzy Global

6. 測定手法が権威性の先へと広がる

収益主導のパフォーマンスとの統合が進むにつれ、測定手法も変化した。SEO(検索エンジン最適化)、AEO(AI回答最適化)、GEO(生成AI検索最適化)によって、見込み顧客が企業を見つける方法が変わった。当然ながら今日、これはアーンドメディアやオーガニック検索への取り組み、そして権威性の構築からますます大きな影響を受けている。しかし、単に権威性を測定するだけでは不十分だ。認知度やエンゲージメントの重要性は変わらないが、我々のプログラムはリード獲得、パイプライン、そしてプログラムの内容によっては収益やリテンション(顧客維持率)まで追跡しなければならない。──ディーン・トレベリノTrevelino/Keller

7. ベンダー関係からパートナーシップへの深化

クライアントはもはや、エージェンシーを単なるベンダーではなく、パートナーとして見ている。最高の仕事はクライアントのチームの延長として行動することから生まれると我々は常に信じてきたが、その期待は今や当たり前のものとなった。今日、我々は彼らのビジネスにより深く入り込み、初日から戦略的思考、クリエイティブな課題解決、および主体的なガイダンスを提供することで、これまで以上の価値をもたらしている。──ケイティ・メイヤーMoonLab Productions

8. エージェンシーに求められるAI専門知識

AEOやGEO、あるいは新しいAIワークフローなど、AIに関することなら何でも把握しているべきだという期待が確かにある。クライアントには最新の有効なAI戦術について読む時間もエネルギーもないため、彼らに常に最新情報を提供し、そのテクノロジーから最大の利益を得られるようにすることが我々の役割だ。──アラミンタ・ロバートソンMint Studios

9. より先見的なクライアントサービスの実現

クライアントがこれまで以上に迅速なコミュニケーションと、より戦略的な助言を期待していることを我々は実感している。我々は、ワークフローを改善し、価値を生み出すテクノロジーを取り入れ、クライアントのニーズを先回りして予測することでこれに適応してきた。我々の目標は常に一歩先を行き、品質やクリエイティビティ、そしてDurée & Companyの象徴であるパーソナライズされたサービスを一切妥協することなく、主体的なガイダンスを提供することだ。──デュレ・ロスDurée & Company, Inc.

10. すべての接点にコンテンツとして機能することが求められる

ブランド体験エージェンシーである我々にとっての最大の変化は、後から付け足すのではなく、すべての接点がデザインの段階からコンテンツとして機能する状態(コンテンツ・レディ)であることをクライアントが求めている点だ。我々は今、内側から外側ではなく、外側から内側へと環境をデザインしている。つまり、空間がどのように撮影されるかからスタートし、その周囲に体験を構築していくのだ。照明、質感、画面上の色彩、これらはゲストのジャーニー(体験プロセス)と同じくらい、クリエイティブな決定に大きな影響を与えている。──クレア・ベリーPerfect Cartel

11. クライアントのワークフローへさらに深く入り込むチーム

クライアントは物事が信じられないほど迅速に進むことを期待している。それは容赦がない。我々にできる最善の策は、当然の「より多くのテクノロジーを活用する」ということを超えて、今後何が起こるかをより正確に見通せるよう、チームがクライアントのワークフローに深く入り込むことだ。──ティム・ラッグHuman8

12. 思考を深め、より良いサービスを提供するための時間を生み出すAI

AIによって削減された時間は、作業量を減らすための請求時間になるべきではない。それは、より優れた戦略、より本質的な問い、より魅力的なストーリーテリング、より強固な関係、そしてより素晴らしい成果といった「より良くする」ための投資時間となるべきだ。我々は思考の代わりにAIを使うのではなく、思考し、クライアントにより良く奉仕するための時間を増やすためにAIを使っている。このプロセスの最後の1マイル(ラストワンマイル)は、煩雑で困難なため、多くの人がスキップしたがる部分だ。しかし、他者が諦めたその先にこそ、真の「より良さ」が存在する。──スティーブン・ローザ(add)ventures

13. 売上に直結するアトリビューション分析への移行

クライアントはもはや、中間指標(代替指標)を受け入れない。彼らは、広告費を売上に直接結びつける即時的でクローズドループのアトリビューション(効果測定)を求めている。我々は、独自のアイデンティティグラフとAIを活用し、リアルタイムで確実な測定結果を提供することでこれに適応してきた。単にオーディエンスを届けるだけでなく、ブランドがチャネル横断的なキャンペーンを、実際のビジネス成果に自信を持って直接結びつけられるようにサポートしている。──アジャイ・グプタStirista

14. レポーティングの「ライブ体験化」

かつてクライアントは、プログラムの成果を確認するためにレポートを待っていた。現在彼らが求めているのは、リアルタイムの可視性である。週末のまとめではなく、進行中のライブ写真や状況確認だ。我々はこれをワークフロー自体に組み込み、アカウントの進行をクライアントが我々と一緒に見守れるようにした。レポーティングは現在ライブ配信のようになり、その場で最適化を行っている。彼らは「何が起きたか」をリアルタイムで見ており、次の四半期に「どうだったか」を聞くために待つ必要はない。──キム・ロートンEnthuse Marketing

15. 成果に向けて加速する戦略的な業務

最大の変化はスピードの面にある。クライアントは依然として質の高い戦略的業務を求めているが、より早い段階で明確さと推進力が得られることを期待している。目に見える成果が出るまでに、6週間もの「茶番」に付き合わされるのを彼らは望んでいない。我々はディスカバリーフェーズ(初期調査)を効率化し、早い段階でシニアスタッフの知見を投入し、AIを用いてリサーチやコンテンツ作成の準備を短縮することで、実質的な作業がより迅速に開始できるようにした。──カーティス・プリーストPixelcarve Inc.

16. LLMによってさらに知識を深めるクライアント

クライアントはもはや我々のレポートを待たない。彼らはLLM(大規模言語モデル)を使って我々を監査し、AIが生成したギャップ分析を持参して、検証済みのスケジュールを要求する。彼らは信じられないほど知識を深めている。我々は一歩先を行くことでこれに適応した。我々のチームは現在、AhrefsやSemrushと並行して、複数のLLMを通じて自社のページを能動的に監査し、ギャップがないかダブルチェックしている。また、AIモデルが我々の権威性を認識し、クライアントが確認した際に我々の業務を適切に裏付けられるようにしている。──ヴィン・ソンパルCS Web Solutions

17. 広報活動(PR)でより強力な根拠を求めるクライアント

クライアントは現在、より詳細な生データと、影響の明確な証拠を求めている。広報活動においては、メディア掲載の成果(メディアウィン)がすべて売上や投資に明確に結びつくわけではない。そのため、我々は従来のKPIとソフトアナリティクス(定性的分析)を組み合わせ、感情(センチメント)、メッセージの伝達度、ターゲットオーディエンスとの適合性、そしてその報道が実際にブランドを前進させているかを示す人間味のあるシグナルを評価している。──ピアース・カフカKafka Media Group

18. ビジネスの目標に近づくPRのレポーティング

PRの効果測定やレポートは、一部のエージェンシーにとって常に主観的なものであった。しかしクライアントは最終的に、我々の業務がビジネスに与える影響を知りたがっている。急速に変化するビジネス環境において、我々は内部プロセスを変更し、クライアントの進化するビジネス目標に一致した成果を確実に把握し提供できるようにした。現在では、月次の指標を目標と結びつけ、より動的な四半期ビジネスレビュー(QBR)を開催して、我々の業務が確実にインパクトをもたらしているか確認している。──クリスティ・ピールMedia Minefield

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