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マーケティング

2026.09.04 15:32

なぜ大半のマーケティングシステムは、時間の経過とともに機能しなくなるのか

stock.adobe.com

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マーケティングシステムが一瞬にして完全に崩壊することはめったにない。通常は、徐々にずれていくものだ。私は、有料検索、検索エンジン最適化(SEO)、ウェブサイトをそれぞれ異なるチームが管理しているアカウントを私のチームが引き継いだ際、この状況を目の当たりにした。それぞれのチームは自らの職務を果たしていたが、質の高いリード(見込み顧客)の定義が各チームで異なっていた。有料検索はある一つの成果に向けて最適化され、SEOは別の成果を測定し、ウェブサイトチームはまた異なる前提に基づいて意思決定を行っていた。

誰も意図的にこの問題を作り出したわけではない。各チームは自分の仕事を弁護し、裏付けデータを示すことができた。しかし、マーケティング活動全体を見渡すと、その断絶は明白だった。彼らは、同じ「成功の定義」に向かって動いていなかったのだ。

この経験によって、私のマーケティング評価に対する考え方は変わった。各チャネルのパフォーマンスは重要だが、それらのチャネルをつなぐ構造も同様に重要である。優秀な人材、優れたテクノロジー、活発なキャンペーンが揃っていても、一貫したマーケティングシステムが欠如している企業は存在する。

マーケティングシステムがずれていく仕組み

大半の企業は、意図的にマーケティング戦略を放棄するわけではない。そうではなく、一連の合理的な意思決定が積み重なることで、徐々に戦略が変化していくのだ。あるキャンペーンのリード獲得コストが低いため、ペイドメディアのチームが予算をシフトする。経営陣がパフォーマンス指標を変更する。新しい役員が異なる優先事項を導入する。代理店が別のアプローチを提案する。企業が新たな競合他社に対抗する。

これらの意思決定は、1つ1つを見れば正しいかもしれない。問題が生じるのは、それらの決定が、より広範な戦略に与える影響を考慮せず、各チームによって独立して下される場合だ。時間が経つにつれて、個々のチャネル内では効果的な実行が維持されていても、それぞれのチャネルが異なる方向へと進んでしまうことがある。

市場、顧客、テクノロジーが変化する以上、マーケティングも変化しなければならない。問題が生じるのは、組織の異なる部門がそれぞれ独自に適応しようとするときである。

AIの台頭で状況はさらに複雑に

AIはマーケティングチームに対し、数年前には実用的でなかったスピードで調査、制作、分析、テストを行う能力をもたらす。これは大きな強みであるが、同時にマネジメント上の課題も生み出す。

仮にチームが実行できるキャンペーンや実験の数を2倍に増やせば、解釈すべき結果や下すべき意思決定もまた増加する。連携を改善することなくアウトプットだけを増やせば、既存の問題がさらに増幅されるおそれがある。

マーケティングにおけるAI活用を考える際、私が関心を持つのは生産性の向上だけではない。実行スピードの向上が、より良い意思決定につながっているかどうかにも同様に関心がある。この違いは重要だ。なぜなら、マーケティング活動の質を改善することなく、アウトプットの量だけを劇的に増やすことは可能だからである。

「意思決定の根拠」が失われるとき

マーケティングチームは膨大なデータを取得しているものの、意思決定の背景にある根拠を保存することについては不得手なことが多い。あるアプローチが失敗したことは覚えていても、なぜ失敗したのかを思い出せないチームを私は見てきた。当初のテストに関わったメンバーが去ってしまったために、古いアイデアが新しいアイデアとして再浮上する。ダッシュボードには結果が残されているが、その前提となった仮定や、会社がそこから何を得たのかを説明できる者は誰もいない。

あるキャンペーンのコンバージョン率が4%であったと知ることは、何が起きたかを教えてくれるにすぎない。なぜチームがそのキャンペーンを実施したのか、何を検証したのか、その結果として何が変わったのかは説明してくれない。

解決策は「意思決定の継続性」である。何が起きたかだけでなく、かつてのチームがなぜその選択をしたのかを理解できるよう、十分な文脈(コンテキスト)を残しておくことだ。その文脈がなければ、組織はすでに解決済みの問題を再び解決しようとする羽目になりかねない。

システムを維持する方法

マーケティングシステムを維持するとは、戦略、実行、測定が相互に支え合っているかを定期的に確認することを意味する。企業は、戦略を完全に凍結したり、すべての決定に官僚的な手続きを追加したりすることなく、これを行うことができる。

いくつかの実践的な問いを投げかけることで、連携が弱まり始めている部分を明らかにできる。

• 当社のチームは、同じビジネス目標に向かって取り組んでいるか。

• 戦略を変更する際、その変更を促した根拠を説明できるか。

• パフォーマンス指標は、ビジネスにおいて実際に重視されている価値を今も反映しているか。

• チーム外の人間が、当社の主要なマーケティング上の意思決定の理由を理解できるか。

これらの問いは、個々のチャネルのパフォーマンスを超えた議論を促す。また、パフォーマンスの問題が、最初に表面化した場所とは別の場所に端を発していることを明らかにすることもある。例えば、有料検索のパフォーマンスが低い場合、キャンペーン自体の改善が必要かもしれない。しかし、問題の本質は、オファー、ポジショニング、ランディング体験、あるいは営業のフォローアップなど、別の場所にある可能性もある。

新たなキャンペーン、ツール、あるいは施策のレイヤーを追加する前に、自分が実際に解決しようとしているのはどの問題なのかを確実に把握することだ。

私が問いかけたい質問

売上、パイプライン、獲得コスト、コンバージョン率は、依然としてマーケティングパフォーマンスの不可欠な測定基準である。これらは結果について多くのことを教えてくれるが、組織が意思決定の方法を改善できているかについては、ほとんど何も教えてくれない。

だからこそ、私は自問することを勧めたい。私たちが今日下している意思決定は、昨日学んだことによって、より適切な情報に基づいたものになっているだろうか。

その答えは、組織が学んだことを実際に蓄積できているかどうかを教えてくれる。もし蓄積できているなら、新しい従業員も過去の意思決定の文脈を理解できるだろう。経営陣は、過去の経験に照らし合わせて変化を評価できるようになる。そして、すでにコストを払って得た教訓を再発見するために、チームが無駄な時間を費やすことも少なくなる。

マーケティングは変化し続ける。チャネル、テクノロジー、顧客行動もそれに伴って変化する。強力なマーケティングシステムも同様に変化すべきだが、それを構築する上で役立った知識を失ってはならない。

forbes.com 原文

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