Fluidstackの共同創業者たちがシリコンバレーの大物たちとの面談や契約を獲得できているのは、データセンターを迅速に拡張し、厳しい期限を達成する能力を実証してきたからだと、FluidstackのサプライヤーであるAIデータストレージ企業DDNのCEO兼共同創業者アレックス・ボウザリは語る。
Fluidstackはスタートアップに対し、AIチップの、ときに扱いにくいクラスターをセットアップし、運用を支援する「手厚い」サービスも提供している。これは、「Cuda」と呼ばれる強力なソフトウェアライブラリが付属するなじみ深いNVIDIA製チップを扱う研究者にとって有用だが、TPUの利用には不可欠だった。GoogleのAI研究所の外でこれらのチップを直接扱った経験を持つ人はほとんどおらず、ソフトウェア面の支援基盤も少なかったためだ。
投資家向けメモは、Fluidstackの現在の最大の売りがスピードであることを明確にしている。同社は、GoogleやAmazon、Metaなら少なくとも1年かかるところ、わずか3カ月でデータセンターを建設できると主張しているのだ。Fluidstackに近い関係者によれば、同社は建設速度を優先するためにデータセンターの設計を簡素化したという。これは、イーロン・マスク率いるxAIがテネシー州で「Colossus」データセンターを建設した手法に似ている。LinkedInの更新情報によると、Fluidstackはこの1年で、TeslaとSpaceXの元社員を十数人採用した。
6月、Fluidstackはアリゾナ州グレンデール郊外で、合わせて約9万2900平方メートル超の2棟についてひそかにリース契約を結んだ。同社は、工場管理やロボット溶接の経験を持つ人材を数十職種で採用している。求人情報によれば、このスタートアップはトレーラーで遠隔地へ輸送できるモジュール式データセンターユニットを建設している。遠隔地には、テキサス州アビリーンの西約129kmにある新たなデータセンター拠点の1つも含まれる。
同社はまた、「公益事業規模」の太陽光発電所の建設と管理経験を持つ専門家も採用している。これは、すでに建設中のデータセンター数を州の送電網が支えられないとの懸念を払拭する助けになる可能性がある。こうした懸念は広範な反発を招いている。


