実装コンサルティングの新たな形が市場に登場しつつある。これはアンソロピック(Anthropic)と、ブラックストーンやゴールドマン・サックスといったコンサルティング企業による共同プロジェクトであり、クライアント企業が自社の事業計画に「AIを組み込む」方法を見出すためのソリューションを提供するとうたっている。
関係者によるプレスリリースでは、この新しい組織を「AIネイティブな企業向けサービス企業」と表現している。定義上、この種の企業は過去5~6年の間にしか誕生し得なかったものだ。
奇妙なことに、このプレスリリースではプロジェクトの名称について言及されていない。さらに詳しく調べた結果、彼らがこの巨大プロジェクトを「Ode(オード)」と呼んでいることが分かった。ジョン・キーツの詩「ギリシャの壺に寄せるオード(Ode on a Grecian Urn)」や、「マネージド・サービスの奇妙な組み合わせに寄せるオード」のような意味合いだろう。
何をする会社なのか?
パートナー企業が約15億ドル(約2340億円)を注入したOdeは、ゴールドマン・サックスやブラックストーンとそのクライアントとの間の、従来よりも一歩進んだ関係にAIをもたらすことになる。
何人かの関係者に話を聞き、いくつかの資料に目を通した上で、筆者は次のような対比を導き出した。
伝統的に、ゴールドマン・サックスは基本的に投資銀行であり、資産運用会社だ。クライアントの負債や自己資本による資金調達を支援したり、企業の買収や売却についてアドバイスしたり、新規株式公開(IPO)の方法を検討したりする。また、企業や財務の再構築を支援したり、債券を発行したり、経営陣に対して重大な戦略的財務決定に関する助言を行ったりもする。
一方、ブラックストーンは資産運用会社であり、プライベート・エクイティ(PE)を通じた企業の買収を支援したり、プライベート・クレジットを提供したり、不動産買収やインフラに関するコンサルティングを行ったりするタイプのコンサルタントだ。
そしてOdeは、AIの導入支援サービスを担う。Claude(クロード)の導入に適したビジネスプロセスやワークフローを特定し、企業の社内従業員にAIエンジニアを加え、カスタムアプリケーションやエージェントを構築し、タスクやプロセスを自動化するようなコンサルタントを想像してみてほしい。これでお分かりいただけるだろう。
このサービスにおけるもう一つの側面は、規制やコンプライアンス上の課題への対応である。いずれも、絶えず変化する標的になり得る。
Odeという名が示すもの
GPTに、なぜ彼らがこのプロジェクトを「Ode」と呼ぶのか尋ねたところ、以下のような回答が返ってきた。
「オード(頌歌)とは伝統的に、何かを称えたり祝福したりするために書かれた詩のことです。これはこの合弁企業のポジショニングに合致しています。アンソロピックが最先端のテクノロジーを開発し、Odeはそのテクノロジーを実体経済において有用かつ具体的なものへと変える役割を担うとされています。Ode自身の立ち上げ時の声明でも、『世界最高のモデルも、それ自体が機能するわけではない』と述べられており、同社の使命はアンソロピックのテクノロジーを企業に導入することだと説明されています」
これには納得がいく。この回答には、幹部による以下のコメントも含まれていた。
「また、ブラックストーンの幹部であるロドニー・ゼメルの言葉にも、極めて明確なヒントがあります」とGPTは答えた。「その名称を発表した際、彼はOdeがすでに『私たちのポートフォリオに詩を生み出している』と記していました」(情報源はこちら)
これこそが、筆者が求めていたものだ。私たちの多くは、人文学への言及を好ましく思っている。なぜなら、目まぐるしく変化する2020年代において、それらが失われつつあるのではないかと危惧しているからだ。私たちは停滞しているのではなく、猛烈な変化の中にいる。
社内の熱意
関係各社は、抱える既存顧客のリストや、AIを活用して確実な前進を遂げるためのあらゆる可能性を考慮し、Odeに対して高い期待を寄せている。
「あらゆる場所の企業が、AIが自社のビジネスにもたらす可能性を認識していますが、課題はそれを現実のものにすることです」と、発表の中でOdeのCEOであるクリス・テイラーは述べている。「私たちのチームは、CEOや組織全体と密接に連携し、最優先のAIイニシアチブを定義して実行します。クライアントが持つ深い専門知識と、当社の優れた応用AI人材を組み合わせることで、変革をもたらすほどのインパクトを生み出すことができます。アンソロピックのテクノロジーに対する需要は非常に大きく、私たちは成果に焦点を当てたクライアントのAI導入を支援するため、急速に規模を拡大しています」
「中規模企業がAIの実験段階から実業務への組み込みへと移行する中、実際の導入における深い専門性を持ち、自社のビジネスが実際にどのように動いているかを明確に理解しているパートナーが必要とされています」と、アンソロピックのフォワードデプロイエンジニアリング部門を率いるガルバン・ドイルは付け加えた。「Odeはまさにそのようなパートナーとなるべく設立され、企業によるClaudeの活用を支援するアンソロピックの成長中のパートナーエコシステムに加わることになります」
作り手たちが賭けているのは、この「成長中のパートナーエコシステム」であり、そして私たちが現在置かれているこのタイミングそのものだ。Odeは、鉄は熱いうちに打てという意欲を体現している。今後どのように展開していくのか、注視していきたい。



