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CEOs

2026.09.04 09:04

取締役会がいまだ測定していない、CEO後継者育成における「新たなリスク」

Adobe Stock

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NFL球団が、極限のプレッシャーの下で素晴らしい活躍を見せた選手を高く評価するのと同様に、取締役会も現在、トップとしての実績を持つCEOをますます選好するようになっている。

2026年上半期に世界で新たに就任したCEOのうち、過去に上場企業を率いた経験がある人は23%に上った。これはラッセル・レイノルズ・アソシエイツが9年間にわたり追跡してきた中で、上半期としては最高の比率である。S&P500ではこの割合が34%に達し、前年の22%から上昇した。

この論理は十分に理解できる。何しろ、実績のあるCEOは、長年蓄積されたパターン認識力、組織の「傷跡(困難を乗り越えた経験)」、投資家への対応経験、幅広い人脈、そして数十億ドルもの資金や数千人の従業員(とその家族)、さらには企業の未来がかかった局面で培われた判断力を備えているからだ。

しかし、後継者育成計画(サクセッション・プランニング)においては、これらの強みが長期にわたって維持され、あるいは効果的に発揮され続けるかどうかが十分に評価されていない可能性がある。

CEO後継者育成計画が測定するもの

CEOの後継者育成計画は、ますます高度化している。取締役会は、戦略的判断力、実務経験、損益(P&L)に対する責任、投資家からの信頼性、危機管理におけるリーダーシップ、文化的適合性、そして世間の厳しい目にさらされる中でパフォーマンスを発揮する能力などを評価している。

ラッセル・レイノルズは、優れた後継者育成プロセスは何年も前から始まり、企業が将来直面する可能性の高い課題を中心に候補者を育成すると指摘している。これには、後継者候補に対して企業全体に関わる業務を経験させ、より大きな事業責任を与え、投資家や取締役会との信頼関係を築く機会を提供することなどが含まれる。

しかし、そうしたあらゆる計画のなかで、後継者としての「準備」を測る上で極めて重要な1つの要素が、見えにくいままになっている。それは、そのリーダーが、職務の容赦ない要求に応えるための身体的および認知的なキャパシティ(能力)を備えているかどうかだ。

この職務は、連日にわたる重大な意思決定、不規則な睡眠、絶え間ない移動、削られる回復時間、投資家からのプレッシャー、人事問題、そしてそのすべてを通じて冷静さを保ち続けることを求められることを意味する。

CEOの経験は蓄積されるが、キャパシティには投資が必要だ

2026年上半期に退任した世界のCEOの在任期間は平均9年で、前年の6.6年から伸び、ラッセル・レイノルズによる9年間の追跡期間で上半期としては2番目に高い平均となった。

これが実務上何を意味するのかを考えてみよう。取締役会は、20年または30年に及ぶ事業運営経験を通じて蓄積された判断力を理由の一部として人物をCEOに任命し、その後さらに10年近くにわたって卓越した水準で成果を出すことを期待する場合がある。

その一方で、そのリーダーのパフォーマンスを支えるシステム自体が変化している。

学術誌『Aging and Disease』に発表された研究では、「ピークスパン(Peakspan)」という概念が紹介されている。これは、特定の生体システムにおいて、人がピーク時の機能的キャパシティの少なくとも90%を維持できる期間を指す。認知能力、心肺持久力、筋力などの領域において、この期間は、その人が不健康になったり働けなくなったりするよりもはるか前に終了することがある。

こうした変化は当初、見過ごされやすい微妙な形で表れることがある。プレッシャー下での思考がわずかに遅くなる、負荷の高い業務からの回復に時間がかかる、あるいは身体的な出力が低下する、といった変化だ。

CEOにとって、長年にわたる出張、睡眠の乱れ、絶え間ないタスクの切り替え、運動不足、そしてミスの許されない重大な意思決定などが重なると、キャパシティのわずかな低下であっても、重大な問題に発展する可能性がある。

経営幹部の経験は、数十年をかけて自然に複利で積み上がる。そしてリーダーの経営遂行能力(エグゼクティブ・キャパシティ)もまた、意図的な投資によって、数十年にわたり維持し、守り、高めることができるのだ。

CEOとしての「準備」の定義を拡張する

CEOとしての準備(レディネス)の標準的な定義は、ある人物が最高経営責任者の役割を無事に引き継ぐことができるかどうかに焦点を当てている。しかし、ラッセル・レイノルズのデータは、取締役会にとってより広範な現実を示している。それは、経験の価値がますます高まっており、その経験を体現するリーダーたちが、今後何年にもわたってその職にとどまる可能性があるということだ。

この現実は、準備の基準を引き上げるべきものだ。

取締役会はすでに何年もかけて、後継者が企業全体を見据えるマインドセット、ステークホルダーを管理するスキル、信頼性、そしてこれから起こる事態を乗り切るための気性を備えているかを評価している。身体的および認知的なキャパシティは、新しいリーダーシップ基準の一部として、これらの核心的な要素に並ぶ位置を占めるべきだ。

後継者育成計画の強度は、就任後にCEOがその役割を持続できる能力の強度に左右される。将来のCEOがリーダーシップの重みを担えるよう準備することは、その肩書を引き受けるはるか前から始めるべきである。

forbes.com 原文

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