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食&酒

2026.09.03 10:26

2026年ワールド・ビア・アワードが選ぶ、世界最高のIPA

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インディア・ペールエール(IPA)は、今日のアメリカのクラフトビールを象徴する存在かもしれないが、米国から遠く離れた地でも実に興味深いIPAが数多く醸造されている。

その好例が、ワールド・ビア・アワードが2026年の受賞銘柄を発表した際、IPA部門の頂点に米国のブルワリーが1社も入らなかったことだ。代わりに、ブラジル、日本、ドイツ、カナダ、中国の5カ国から7銘柄が、それぞれのカテゴリーで「世界最高」の称号を手にした。IPAが世界に広がった証拠が必要なら、これ以上のものはない。

ワールド・ビア・アワードは、米国内ではグレート・アメリカン・ビア・フェスティバルやワールド・ビア・カップほど話題にならないかもしれない。だが、まさにそこにこそ結果を見る面白さがある。米国のブルワリーも参戦するが、このコンペティションははるかに広い網をかけており、より大規模で米国中心の大会では埋もれてしまいがちなビールやブルワリーに光を当てることが多い。

2007年から毎年開催されているワールド・ビア・アワードは、世界各地の市販ビールを評価する大会だ。出品作はブラインドテイスティングで味と品質が審査され、国別部門の勝者が、国際的に認知されたビアスタイルごとの世界最高賞を競うグローバル部門へと進む仕組みだ。

今年のIPAの結果は、冒険心のあるビール愛好家にとって、まさに宝の地図のようなものだ。IPA各カテゴリーで世界最高の栄誉を獲得した7銘柄を紹介する。

Landel Atrás do Bloco — 世界最高のミルクシェイクIPA/ニューイングランドIPA

ブラジルのLandelは、Atrás do BlocoでIPAの最高賞をさらった。このビールはカテゴリー優勝にとどまらず、総合で「世界最高のIPA」に選ばれた。アルコール度数7.5%のこのヘイジーIPAは、Mosaic、Cascade、Citraでダブルドライホッピングされ、ヘイジー好きが求めるジューシーでトロピカル、シトラス前面のパンチを届ける。受賞歴はこれが初めてではない。Atrás do Blocoは長年、ブラジルのビールコンペティションでメダルを重ねており、2026年のConcurso Brasileiro de Cervejaでは金賞を獲得している。

Derailleur Brew Works WC IPA — 世界最高のアメリカンスタイルIPA

皮肉に思わず笑みがこぼれる。世界最高のアメリカンスタイルIPAは、日本から生まれたのだ。大阪のDerailleur Brew Worksは、アルコール度数7%のWC IPAでクラシックなウエストコーストの空気を表現している。3種類のホップを使って醸造され、トロピカルでシトラス系の香りから始まり、最後はウエストコーストIPAをそもそも伝説的存在にした、キレのある力強い苦味で締めくくられる。

Camba Black Shark — 世界最高のブラックIPA

ドイツのCamba Bavariaは、Black Sharkで一切の妥協をしなかった。アルコール度数8.5%のインペリアル・ブラックIPAで、IBUは驚異の100に達する。このビールは、IPAに期待されるホップのパンチと、通常ならスタウトに見られるローストモルトの風味を融合させている。コーヒーやダークチョコレートに、果実味と大胆なホップのニュアンスが渦巻くイメージだ。Black Sharkもまた、表彰台の常連である。過去のワールド・ビア・アワードですでに金賞と銀賞を獲得している。

Therezópolis Jade — 世界最高のイングリッシュスタイルIPA

ブラジルは、TherezópolisのJadeで2つ目の勝利を収めた。アルコール度数6.5%、IBU 50のJadeは、クラシックなイングリッシュIPAの源流に敬意を払いながら、独自の個性を備えている。銅色に輝くこの美しいビールは、力強いフローラル香とシトラス香に加え、IPAらしい苦味を感じさせる。Jadeは2025年にワールド・ビア・アワードの金賞を獲得しており、今年はさらにステップアップして世界の頂点に立った。

Archibald Double IPA — 世界最高のインペリアル/ダブル/DIPA

ケベックのArchibaldは、ホップにもアルコールにも容赦しないビールでダブルIPAの王冠を手にした。アルコール度数8.5%の同社のDouble IPAは、Amarillo、Simcoe、El Doradoホップをふんだんに使い、シトラス、ネクタリン、パイナップルのニュアンスを、しっかりとした苦味の波に乗せて届ける。ダブルIPAをホップ愛好家のカルト的な人気スタイルに押し上げた「大きいほど良い」という発想を、教科書的に体現した1本だ。

RichKat Craft Brewing Rebound — 世界最高のセッションIPA

最も興味深い受賞銘柄のひとつは、中国で急成長するクラフトビールシーンから登場した。RichKat Craft BrewingのReboundは、世界有数の確立されたビール醸造地の銘柄を抑え、セッションIPAのタイトルを獲得した。香港の同ブルワリーは、過去に造ったダブルIPAをより軽やかで爽快に再解釈する形でReboundを仕上げた。アルコール度数を抑えつつ、このスタイルの魅力を際立たせるホップのパンチはしっかり残している。

Cervejaria Unika Orange Kush — 世界最高のスペシャルティIPA

ブラジルは、Cervejaria UnikaのOrange Kushで見事な快進撃を締めくくった。同銘柄は、間口の広いスペシャルティIPAカテゴリーで最高賞に輝いた。このカテゴリーは、スタイルの最も奔放な実験の場であり、フルーツ、ライ麦、ベルジャン、ホワイト、サワーなど、定番から外れたIPAが並ぶ領域だ。Orange Kushの勝利により、ブラジルのブルワリーは2026年の「世界最高のIPA」7タイトルのうち3つを獲得したことになる。Unikaの醸造力はこの大会にとどまらない。同社の別の2銘柄も2026年のワールド・ビア・カップでメダルを獲得しており、Catharina Sour Caju Pytangが金賞、The Famous Gose(Morango & Pitanga)が銀賞を手にしている。

米国のビールファンであれば、これらのボトルの大半を地元の店の冷蔵棚で見かけることはおそらくないだろう。そして正直なところ、それもまた楽しみの一部である。ワールド・ビア・アワードは、米国が何年も前に火をつけたIPA革命が、真に世界へ広がったことを思い出させてくれる。ブラジルから日本、中国に至るまで、ブルワーたちはこのスタイルに独自の解釈を加えている。そして多くの評価を見る限り、これらのビールのいくつかは、足を運ぶ価値が十分にある。もしこれらのブルワリーの近くを訪れることがあれば、それは合図だと受け止めてほしい。世界最高峰のIPAの造り手たちが、いま何を生み出しているのかを味わいに行くべきだ。

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