レイオフの数字は厳しい。今年6月時点で、組織は180万人をレイオフまたは解雇している。雇用者数は2万3000人減少し、従業員の実質平均時給は0.1%低下した。妥当な賃金の仕事を維持することが競争的で難しくなっているだけでなく、レイオフされた場合に新たな仕事を見つけることも同様に難しくなっている。
テクノロジー業界など、特定のセクターの労働者はより大きな打撃を受けている。高度な学位を持つプロフェッショナルが、次の仕事を得るまでに数カ月、あるいは1年以上かかることも珍しくない。そして、その「次の仕事」は、まったく別の分野や職種である可能性もある。求職活動を運任せにするのではなく、副業を始めるという選択肢を選ぶ人もいる。
副業は、とりわけギグワークやフリーランスの仕事に注力する場合、すぐに収入をもたらし得る。なかには、そうした取り組みを最終的にフルタイムの事業へと拡大し、従来型の雇用市場での勝算に賭けるのではなく、自ら仕事をつくる人もいる。レイオフ後に副業を始めるにあたり、現在のスキルを生かすためのヒントをいくつか紹介する。
自分の能力を見極める
副業は、画期的で破壊的なアイデアから始める必要はない。こうした事業は多くの場合、小さく始まり、自分が得意なことや好きなことを見極めるところから始まる。これまでに身につけたスキルを書き出してみよう。そのリストには、楽しんで取り組める趣味や、これまでの職務では十分に掘り下げられなかった業務も盛り込むとよい。
たとえば、動物と過ごすのが好きだったり、週末にガレージで木工に取り組むのが好きだったりするかもしれない。あるいは、海外映画への関心を仕事にできないかと、ひそかに考えてきた人もいるだろう。過去の雇用で身につけた能力を企業が必要としている可能性もある。そうしたサービスを独立請負業者やコンサルタントとして売り込むことは、自営業への比較的スムーズな移行になり得る。
リストを作成したら、どのスキルや関心に実現可能な市場があるのかを調べる段階だ。対象となる市場は、地元、地域、全国、さらには国際的なものかもしれない。TaskRabbit、Upwork、Instaworkなど、自分のスキルと潜在顧客を結びつけるオンラインプラットフォームがあるか確認しよう。調査の一環として、自分が提供するソリューションの相場も把握しておく必要がある。
顧客の見つけ方を考える
ゼロから自分のサービスを売り込むことに抵抗がない人もいるだろう。実績サンプルを掲載したウェブサイトを作成し、既存のネットワークに連絡し、狙いを定めた組織にコールドコールをすることもいとわないかもしれない。だが、最初の顧客を見つける方法として、これをあまり魅力的だと感じない人もいる。副業を運営するうえで、マーケティング面に投資したくないという人たちだ。
また、本格的に取り組む前に手応えを試したい人もいるだろう。オンラインのギグプラットフォームは、顧客を見つけ、実際に仕事をして感覚をつかむ方法になり得る。だからといって、いずれ自分でサービスを売り込む方向に広げないという意味ではない。だが、すぐにマーケティングへ投資したいか、あるいは自分のネットワークに頼りたいかが定かでない場合、ギグプラットフォームは、対価を支払う意思のある人と自分のスキルを結びつけてくれる。
こうしたプラットフォームに登録するもう1つの利点は柔軟性だ。小さく始められ、プラットフォームの独立請負契約によって守られる。たとえば、パーソナルショッピングや食品配達に挑戦してみたいとしよう。InstacartやDoorDashのようなプラットフォームでは、引き受けたい仕事を受け、そうでない仕事を断ることができる。収入はチップに大きく左右されるかもしれないが、アプリから保証された基本報酬も得られる。
数時間働いて、自分に合うかどうかを確かめながら仕事の要領を学べばよい。自分のスケジュールに合わせて働けるだけでなく、複数のアプリに登録することもできる。関心やスキルが多様であれば、午前中はオンライン家庭教師をし、夕方には食品配達をすることも可能だ。フリーランスのライティングに少し取り組み、単発案件や継続案件を自分の判断で引き受けることもできるだろう。こうしたギグサイトを使えば、マーケティング費用をかけずに収入源を素早く多様化することが可能である。
計画を持つ
副業には複数の目的があり得る。こうした事業やギグワークは、セーフティーネットになり得る。収入はフルタイム雇用の給与を補うためのものかもしれない。従来型の仕事ではできないスキルを探求し、伸ばす手段にもなり得る。
しかし、レイオフされた場合、当面の焦点は失業給付を補うこと、代替収入を生み出すこと、またはその両方である。それでも、副業については事業計画を持つべきだ。進めながら調整していくのは構わないが、最終的にどこを目指すのかを考え抜く必要がある。
たとえば、フルタイムの従来型雇用を確保することが今も目標なのか。そうであれば、副業と求職活動のあいだで時間を割り振れるようにしておきたい。新しい仕事が見つかった後も副業を続けるつもりなのか。その場合、大きな顧客基盤を築くことよりも、柔軟性のほうが重要かもしれない。
ほかに考慮すべき要素として、副業でどれだけの収入を得たいのか、あるいは必要としているのかがある。事業にどれだけ資金を投じられるのか。そして、成功した場合にいずれフルタイムで取り組みたいものなのか。事業計画を書くことで、時間やその他の資源を適切に配分しながら、主要な目標に集中し続けることができる。
レイオフ後に副業を始める
レイオフは、たとえ予期していたとしても、さまざまな感情を引き起こし得る。その1つが不確実性だ。請求書をどう支払うのか、再び有給の仕事を見つけられるのか。副業を始めることは、すべての人にとって長期的な答えではないかもしれないが、最近失った収入を補い始める助けにはなる。
副業はまた、目的意識を維持し、スキルセットを活用し、別のキャリアの可能性を探る助けにもなる。自分が得意なこと、好きなこと、そしてそこに市場がある場所について考えてみよう。目標を見極め、その目的に合った事業計画を立て、自分自身のマーケティング活動またはオンラインのギグプラットフォームを通じて仕事を確保する。新しいキャリアを始めるにせよ、現在のキャリアを広げるにせよ、自分が生み出せるものの主導権を完全に握ることになる。



