配車サービス大手のウーバーは米国時間9月2日、全従業員の約10%を解雇すると発表した。2020年以来で最大規模の人員削減となる。ダラ・コスロシャヒCEOが同日、従業員向けのメッセージで明らかにした。
Uberが約3300人を削減、生み出した資金をドライバーや自動運転に投じる
コスロシャヒは従業員宛てのメッセージの中で、今回の人員削減はウーバーを「よりシンプルで迅速な組織」にし、「将来への投資余力を生み出す」ためだと説明している。削減によって生み出した資金は、ドライバーや配達員、そして「自動運転の未来」への投資に充てる方針だ。
ウーバーが2025年末に提出した最新の年次報告書によると、同社は70カ国以上で約3万4000人を雇用している。しかし、社内メールを最初に報じたブルームバーグによると、今回の人員削減は約3300人の雇用に影響し、全体の従業員数は3万人を下回ることになるという。
管理階層を減らし、部下が1人か2人だけのチームは半減
今回の削減では、「階層的な管理ポスト」やメンバーが1人から2人だけの「マイクロチーム」の縮小・廃止を目指すとしている。
コスロシャヒによると、CEOから数えて7階層下に位置する従業員の約20%が影響を受けるほか、社内の「マイクロチーム」の約50%が廃止される予定だ。
ブルームバーグの取材に対し、同社の広報担当者は、この20%には主に管理職のほか一部の従業員が含まれると説明している。
リモート勤務は1%未満に、大半の社員にオフィス復帰を求める
さらにコスロシャヒは、サンフランシスコとニューヨークの2大拠点において、従業員がオフィスに集まって働くことを優先する方針も示した。その上で、リモートワーカーの「大半」に対してオフィスへの出社を求めていると述べている。今後は全従業員の1%未満しかリモートワークが認められず、週3日の出社を義務付けるハイブリッドワーク方針が厳格に適用されることになる。なお、一部の地域拠点や国際拠点については引き続き維持する方針だ。
株価は年初来7.7%安、ウェイモやズークスとの競争を投資家が注視
2日午前の取引開始直後、ウーバーの株価は小幅に上昇した。しかし、年初来では約7.7%下落しており、S&P500種株価指数を下回るパフォーマンスが続いている。ウェイモやズークスといった自動運転配車・ロボタクシー企業との競争激化が懸念だとみられる。
コロナ禍だった2020年は、全従業員の14%にあたる3700人を削減
今回の発表は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが猛威を振るっていた2020年に3700人(全従業員の約14%)を解雇して以来、最大規模の人員削減となる。その数日後にも、ウーバーは追加で3000人の削減と45拠点の閉鎖を発表していた。
もっとも近年でも小規模な人員削減は行われており、直近では人事部門が対象となった。6月には人事部門の23%(全従業員の1%未満に相当)を削減すると発表している。なお、ウーバーが抱える推定1000万人のドライバーは主に個人事業主として同社と契約している。



