NEWS 「Forbes Store」オープン! FRAGMENTコラボも展開

経営・戦略

2026.09.03 09:30

グーグルに対する反トラスト法訴訟に判決、アドテク事業の売却を免れる

Michael M. Santiago/Getty Images

Michael M. Santiago/Getty Images

グーグルに対する反トラスト法(独占禁止法)訴訟で、バージニア州の連邦地裁は米国時間9月2日、同社にアドテク事業の売却を命じないとする決定を下した。同地裁は昨年、グーグルによる市場独占を認定していたが、今回の決定により同事業の維持が認められた。

グーグルのAdX売却は命じず、行動面の是正措置を採用

レオニー・ブリンケマ連邦地裁判事は、グーグルに「AdX(Google Ad Exchange)」の売却を命じる米司法省の要求を退けた。AdXは、ユーザーがウェブサイトを開いた瞬間にリアルタイムオークション形式で広告を配信する同社の主力プラットフォームだ。

決定の全文は一時的に非公開とされたが、同時に公開された略式文書の中で、同社は事業売却の代わりに、司法省が過去に提案していた行動是正措置の「大半」を受け入れるとされている。具体的にどの是正措置が採用されたかは明らかにされていない。

決定の直後、グーグルの規制対応担当バイスプレジデントを務めるリーアン・マルホランドはSNSで声明を出し、「中小企業の新規顧客獲得と成長を支援するツールを解体しようとする司法省の要求を裁判所が退けたことを、大いに歓迎する」と述べた。

司法省は構造・行動・管理の是正措置と、データ規定の順守を要求

司法省は昨年5月の裁判資料の中で、違法な独占状態にあると認定されたグーグルに対し、「構造的、行動的、および管理的な是正措置」を義務付けるよう求めていた。この要求にはAdXの運営方針の見直しも含まれる。さらに同省は、グーグルが違法な独占によってデータを利用し「競合他社に対する著しい優位性」を得ていたとして、データと透明性に関する規定の遵守も求めていた。

米連邦地裁、グーグルが反競争的な行為で独占を築いたと認定

昨年4月、ブリンケマはグーグルが「オープンウェブ上のディスプレイ広告向けパブリッシャー用広告サーバーおよびアドエクスチェンジ市場」において、独占体制の構築と維持のために「反競争的行為」を働き、自社顧客に対する不当な慣行を通じてその支配力を強めたと認定していた。司法省が大手IT企業に対する反トラスト法訴訟を本格化させるなか、このブリンケマの判断はグーグルが立て続けて経験した敗訴のひとつとなった。

Chrome売却を見送り、メタの独占も認めず

その数カ月前、ワシントンD.C.連邦地裁のアミット・メータ判事も、グーグルが検索エンジン市場で違法な独占状態を維持しているとの判断を下している。しかし、メータも最終的にはブラウザ事業の売却命令を見送って検察側の要求を退けており、今回のブリンケマの決定もこれに追随する形となった。

大手IT企業の解体を狙う当局の試みは、これまでのところいずれも不発に終わっている。昨年11月には、FacebookやInstagramを運営するメタに対しても、ソーシャルメディア市場を独占しているとは言えないとして、同社を支持する判決が下された。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事