ドナルド・トランプ大統領の盟友であり、暗号資産取引所コインベースの共同創業者である富豪のフレッド・アーサムが、ベネズエラにある3つの油田の運営権取得に動いていることが明らかになった。米政府は現在これらの油田から既存の運営会社を排除することを検討しており、トランプ政権が進めるベネズエラ石油産業の再編につながる可能性がある。
トランプ政権、マドゥロ政権下で参入した運営会社の排除を進める
ブルームバーグが事情に詳しい関係者の話として報じたところによると、アーサムが狙うのはベネズエラのアルボルダ重工業が運営する油田だ。トランプ政権は現在、ニコラス・マドゥロ前大統領の体制下で参入した運営会社の排除を進めている。
また、ロイター通信が関係者の話として伝えたところによると、クリス・ライト米エネルギー長官のカラカス訪問に合わせ、早ければ9月2日にも複数の企業がベネズエラとの間でエネルギー協定に署名する見通しだ。アーサムが共同で設立した投資会社「プリマベーラ」もその1社に名を連ねている。
このほか、シェブロン、ENI、KEOキャピタルなども協定に参加すると見られる。これらの協定の大半は、ベネズエラ議会が今年1月に可決した大規模な石油改革法案に基づくプロジェクトの拡大を目的としたものだ。この改革は、トランプ政権がマドゥロを拘束し、同国の石油産業に対する大規模な再建計画を発表した直後に法制化されていた。
シェブロンは9月2日、今後5年間で70億ドル(約1兆1200億円)以上を投じ、ベネズエラ国営石油会社(PDVSA)との合弁事業における原油生産量を現在の2倍以上にあたる日量約60万バレルへと引き上げる計画を発表した。
米政府が株式35%を握る民間石油会社が、17カ所の油田を100年間開発
9月2日に署名が見込まれるこれらの協定は、トランプ政権が先週発表した新たな合意とは別枠のものだ。先週の合意は、物議を醸すベネズエラ人実業家、アレハンドロ・ベタンクールが所有し、同国で第2位の規模を誇る石油開発会社のノース・アメリカン・ブルー・エナジー・パートナーズ(NABEP)に対し、米国が35%の株式を保有するという内容だった。
この合意により、NABEPは17の油田(合計埋蔵量650億バレル)に対する100年間の権益を獲得し、米国は原油生産量の20%を生産コストで買い取る権利が保証される。



